2000年10月255号週刊東亜

社会/60日間の私生活‘洗いざらい’見せてあげよう!

第255号/2000.10.19


10人が参加した‘サバイバルゲーム’ インターネットで生中継…
最後の生存者には1億ウォンの賞金を支給



wktga000255.jpg (15361 バイト)いったいどのようにして、2ケ月を暮らすのか?”隔離された空間で生活する成人男女10名の姿を60日間生中継する行事に志願した出演者Aさんが吐きだした言葉だ. Aさんは、9名の出演者と一緒に暮らすことになる京畿道 エバーランド内の‘独立家屋’を10月6日初めて参観した. 彼の表現を借りるなら、その家は‘ショーウィンドー’だった. 眼鏡のレンズのように、透明に私生活が見えるように設計されてあったためだ.
ドリームラインは、10月9日から12月7日まで、‘5000万の選択, 最後の生存者’というイベントを開催する. 主催側の説明する行事内容はこうだ. “成人男性 6人, 女性4人が、外部との接触が断絶されたまま、独立家屋で共同生活をする. 17台のカメラが、彼らの姿を24時間インターネット サイト(http://www.5000choice.com)で中継する. これを見たネチズンたちが気に入った人に投票する. 得票数が少ない出演者順に、1週間に1名ずつ5人を退場させる. 残りの5人は、最後の日まで生活した後に順位を決める. 1〜5等は、各々1億ウォン, 5000万ウォン, 1000万ウォン, 500万ウォン, 250万ウォンの賞金を受け、6〜10等には、一括的に50万ウォンが与えられる.”


2万余名志願… 声楽家, 主婦等、選抜


主催側は、“階層, 特定世代を代弁する、各出演者たちが性格と行動を率直に見せて、これをネチズンたちが評価する過程を通じて、この時代の韓国を代表できる顔を探そうというのが目標”と説明した. しかし、これに対して、龍仁精神病院 ハ・ジヒョン精神科専門医は、“この行事は、単に商術だけだ”と、評価を下した. 韓国に初めて上陸した‘私生活を見せますショー’の現場は、開始から多くの論争を呼んでいる.
この行事に出演する10人は、2万余名の申請者たちと競争して選抜された. 彼らは、どんな人であり、何故この行事に参加するようになったのだろうか. 彼らの共通点は、2ケ月間という時間を出す余裕があるという点, そして、1億ウォンを手に握る夢を持っているという点だ. その他には、それほど似ていることはない. 50代の無職者, 30代の声楽家, 20代の社会福祉士, 女子大生, 女性コピーライター, 男性美容師等、色とりどりだ. 事前の人気投票で1位をとった20代の女性出演者 チェ・カビンさん(写真作家)は、“私の私生活に対して、他の人たちがどのように評価しするのかを知りたくて参加しました”と話した. 彼女は、自身の化粧しない顔, 半ズボンを履いている姿を、大衆に見られることになるだろうが、かまわないという. 主婦 キム・グァンスクさん(44)は、主婦の根気と生活力を見せるために参加した. 彼女は、“夫と二人の息子が積極的に後援してくれた”と話した. 反対に、妻と二人の娘を残して来た、農夫 キム・ジョンスさん(38)は、“60日間で、嫌なことは自分が引き受ける”と自信ありげに話す. 大邱から来たジン・ギョンスさん(28)は、一日に二箱以上吸うタバコを完全に断ってくると家族に宣言した. ジンさんは、“60日後、私は禁煙に成功した人として、新しく生まれる”と話した. 男性美容師 イ・ホヨンさん(20)は、静かな所で自分自身を見るために, 女子大生 チェ・ウニョンさん(21)は、大衆が見ている前で生活すれば、女性的マナーを身につけることができそうなので志願したという. 志願動機はそれぞれだが、すべての出演者たちは、自身の私生活を公開するという部分に対して、むしろ興味を感じていた. 彼らの大部分は、主催側との面接で “終わりまで生き残って、良い成績をおさめる自信がある”と堂々と話したという.


様々な論争を呼ぶかも


この行事の進行方式は、自由を制限することによって、興味を誘発しようということにある. 共同生活がなされる空間が、まず注目対象だった. 出演者たちは、建物内部がアパート(註:日本でいうマンション)のモデルハウスを連想させる、70坪の簡易構造物で暮らす. 出演者たちが驚いた理由は、天井にたくさんぶら下がっているカメラのせいではなく、茶の間, 居間等、住居空間内のあらゆる壁が、外から安易に見えるガラスで作られている、という事実にある. 出演者 ジョン・セフンさん(31)は、“ガラスでできた壁は、私生活に対しては、カメラよりもっと直接的な威圧感を与える”と話した. 出演者たちには、外出, TV視聴は禁止されていて、電話通話は一週間に30分, インターネットは10人が一日1時間, 酒`-`タバコも、きわめて制限的に許容される. 服は3着まで持って入ることができる. 午前7時30分の起床時間も守らなければならない. 体操をする午前の1時間を引けば、一日中室外に行くことができない. 食糧等の生活必需品も副業をして用意しなければならないのに、ひとりが一日に1万ウォン稼ぐのも難しい. 主催側は、“出演者たちは、お互いに協同して、あらゆる問題を解決しなければならない”と話した. 出演者たちは、英語, テックォンド等、主催側の提供する課題を消化する. しかし、彼らは、不便で深甚な生活を体験することになるのが明らかだ. こういう状況が長く持続するならば、いつしかカメラを意識しなくなって、自然に出てくる本来の性格や行動が、ネチズンたちの視線を消すはずだというのが、主催側の意図だ. 主催側は、“共同体生活を見守りながらネチズンたちは‘韓国人が好む人間のタイプ’を発見することになって、自らを顧みるようになる”と話す. この行事は言わば、‘扇情性’が排除された‘道徳的’イベントだということだ. そのひとつの根拠として、主催側は‘男女出演者は、性的問題を発生させた場合、脱落になる’という規則を敷いた.
この行事が、映画‘トゥルーマン ショー’を連想させる大きなところは、出演者たちが使うコンピュータや家電製品, 生活必需品, 家具などを、関連製造業者からの協賛で受けるという点. ハ・ジヒョン氏は、“しかし、この行事とトゥルーマン ショーは、根本的に違う”と話す. この行事の出演者たちには、‘誰も見ない’という前提がないということだ. しかも、高額の賞金が関わっているので‘いつか出演者たちが虚飾なく行動することになる’と、期待するのは無理だというのが、ハ・ジヒョン氏の見解だ. 彼は、“行事の‘趣旨’と‘実際の姿’は、異なって現れうる. 多量の金を儲けることができるという期待, 目立ちたいという欲求を、商業的に利用するという疑問は、相変らず可能だ”と話した.

ハ・ジヒョン氏の論駁に対して、この行事進行担当者は、“今回の行事は、面白味と人間的徳性, 視聴者の積極的参加をすべて引き出す、理想的放送形態になる”と話した. 彼は、“ネチズンたちは正直だ. 彼らが判断する”と付け加えた.


<ホ・マンソプ 記者mshue@donga.com>

TVと私生活のぞき
CBS放送‘生存者’爆発的人気


‘私生活のぞきショー’の嚆矢は、米国の一女子大生で知られている. 彼女は、寄宿舎の部屋にカメラを設置し、自ら自分自身の私生活を撮影した. 彼女はボーイフレンドとの性行為場面までが出てくる撮影内容を周囲に知らせ、インターネットにもアップしたという.
TVで私生活のぞきプログラムが登場したことは、‘TVにより、ひとりの一代記が操作され、中継される’という内容の映画‘トゥルーマン ショー’が出て以後. 映画のシナリオが、一定部分現実として現れるようになったわけだ. 米国CBS放送が、今年6月に放映した‘生存者’というプログラムは、2300万世帯をTVの前に座らせる程、米国で爆発的人気を享受した. このプログラムは、文明から隔離されたマレーシアの熱帯島を舞台に、16名の参加者が生存していく姿を描いた. この他に、英国PBS放送の‘1900ハウス’, 米国CBS放送の‘ビッグブラザー’なども、代表的な私生活中継プログラムだ.
こっそりとカメラで個人の性的行為を撮影し、ビデオテープやCD, インターネットコンテンツなどの形態で売る商行為は、国内でもありふれたことになった. しかし、国内で、空中派TVによって、私生活のぞきが一編のプログラム形態として出てきたことは、まだない.
10月9日から始まる、ドリームラインの‘5000万の選択, 最後の生存者’行事や、それに似た時期にひらくというワッチエンジョイの‘トゥエンティ アイズショー’は、インターネットを利用した、国内最初の私生活生中継放送として知らされている. しかし、こういうやりかたの放送形態は、国内インターネットサイトで、既に披露されているということもある. あるインターネット健康サイトは、京畿道 イルサンのアパートで3名の女性が1ケ月間ダイエットをして、やせる場面を中継した. 他のインターネット娯楽サイトでは、ある男性歌手がコンテナ居住地で2週間生活する場面が出てきたくることもあった.



Copyright 2000 東亜 DAS コンピュータ. E-mail : newsroom@donga.com
Privacy policy.


Copyright(c) 2000 マイダス東亜日報 All rights Reserved. E-mail : help@donga.com

 

LiveSpot Information

Scrapbook from
Korea

InternetCafe

Words on the road

LinkCollection

front page

massage board 風窓
掲示板

mail to