Vol.0105 '05/05/28

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サヌリム、8年振りの大爆発。(その1)

5月28日

そう、決して“死火山”でも“休火山”でもない...明らかに“活火山”なのである。

3時にリハーサルをしにジャンチュン体育館に向かう。
月末の土曜日で天気が好いからか、いつになくソウル名物の“渋滞”が凄まじい。

体育館前の駐車場では、既にサヌリムマニアの同好会の方々が集結しており、メン バーの入りを待っている。客員メンバーである私にも、“今日は期待していますよ、頑張って !!!”と声を掛けてくれる。

会場に入ると...ど真ん中に十字にステージが設置され、その十字の至る所に数本の マイクがセットされている。 舞台上を動きながら、あらゆる場所で歌える様に、とのことであろう。私とキーボードのイ・テユン氏は、十字の隙間にブースを設けられ、そこでのプレイとなる。

音響に不安が残る。何しろ舞台がかなり複雑なので、当然PAも苦労する。
音の返りも悪く、ドラムが小さい小さい...いくら言っても大きくならず...不安を残したままいよいよ本番となる。これだけの緊張は久し振り...規模 の大きいコンサート、しかも26曲やるのは私にとって初めての経験でもあるからだ。同時に“早くサヌリムと舞台にあがりたい!!!”という思いもある。

暗い会場に出て、サヌリムのメンバーと共に5人で舞台に向かう。
舞台が真ん中にあるので、当然客席を通らないと舞台に行かれないのだが...懐中電灯で足元を照らされて向かう我々に大きな歓声が...

お客さんの入りもまずまず。私のいる位置のすぐ横はサヌリムのファンクラブだ。
チューニングやドラムを一発叩いただけで“ワー!!!!”と盛り上がる。

キーボードのクラシカルな旋律が、次第にある曲の間奏のフレーズへと変わっていく。
ファンは気付き始める...ファーストアルバムに収録されている“ムンジョムヨロジョ(ドアを開けてくれ)”だ。ドラムがドンドンドンと始まり...止める。そう、フェイント成功。始まる、と思ったファンからは溜め息が漏れる。さすがサヌリム、作戦成功だ。

今度こそ、とついにスタート!!幕がバッと降り、ステージが露になる...はずだが、四つある幕の一つが降りなかった。実は私、ちょっと心配だったんです。以前にも幕が落ちなかったことが度々あったので...
しかしイントロから歌にはいる前にはしっかりと落ち、一安心。

始まってしまえば早い早い。ヒット曲を立て続けに演奏、お客は曲に合わせて大合唱だ。
前半で最も印象に残ったのは“ノエウィミ(おまえの意味)”と“チョンチュン(青春)”特に後者は水曜芸術舞台で演奏した際、スタッフやサヌリムのファンから『録音テイクと全く同じフレーズを完璧に再現した。ライブで聴いたのは初めてだ』と大評判だったのだ。当のキム・チャンワン先生も『ハセガワのお陰で“チョンチュン”が生き返った!!』と喜んでおられたお墨付きの演奏である。

中間の休憩タイム前にはベースのチャンフン先生が“トッベッ(独白)”等をアコギ弾き語りで披露。お客さんの合唱も一際大きく聞こえた。

中間の休憩は約8分程度。会場には映像が流される。

怒涛の轟音ナンバーが控えた後半...お客さんが待ちかねるステージへ、再び向かう...

(後半へ...)

 

 

 

 

 長谷川陽平

 

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