文 イ・ジョンア 記者 / 写真 チェ・ムンガプ 記者
--------------------------------------------------------------------------
“あ〜 非常に忙しいですね.
とにかく、録画スタジオで会いましょう.”
休むと公表した人が何でそのように忙しいのかと考えながら取材に向かった.
約束の場所で 5分程度待っていると、ある女性が私たちに声をかけた.
‘録画がいつ終わるかわからないので、とりあえずお入りください’というのでスタジオに入った.
熱気がむんむんこもったスタジオで、彼は熱い照明の下、連続シーンの話し方を練っていた.
飽きることが出来ずに(?)
彼の舞台を見守った.
瞬間瞬間に溢れでるアドリブと茶めっけは、爆笑をかもし出すのに充分で、30分という時間がどのように流れたのかもわからなかった.
カメラを通じてではなく、生き生きした現場で見るので風変わりだった.
“ぎりぎり直前までつかえている仕事や、整理やら,
押し寄せるインタビューやら,
その上風邪まで重なって、今大騒ぎです.
熱が続いて、私は一日に注射を何本も打って、やっとスケジュールに合せることができるのです.
落着かないです.
‘イ・ギョンギュが行く’の時は、注射が手放せなかったですよ.
一晩中野外で粘らなければならないうえに、昼にも仕事があるから.
あ〜! もう、本当に休んでみたいですよ.”
真っ暗なスタジオを抜け出し、午後の陽がまだ残っている外に出ると、彼は愚痴をこぼした.
暗くてよくわからなかった顔を見ると、本当は顔が赤くなっていた.
それはメーキャップで処理したもので、ネクタイも緩くむすんでいた.
イ・ギョンギュ式ギャグ演技のために
10月からは TVで彼を見ることができなくなる.
彼の表現によれば、‘文化体験’に出発するため. 一旦は 3ケ月程度を家で心ゆくまで休んで、虚弱になったからだを癒してから日本へ出発する考えだという.
“なぜ、わざわざ日本か?近いでしょ.
飛行機の値段も関連してね…”
冗談のように話したが、意味は他の所にあった.
“どんなに防止しても、まもなく日本文化が開放されるということは誰でも知っている事実です.
静かに座っていては、日本に侵食されるだけです.
あらかじめ行ってみて、学ぶべきは学んで、もっと成長しなければならないでしょう.
事実、少し遅いという感はあるけれど、これからでも勉強しなければならないです.”
かと言って、日本の大衆文化を体系的に勉強するためにどこかの学校に入学するというわけではない.
数ヶ月間東京に留まって、TVを懸命に見て、関係者に直接会えるなら会って、学ぶという彼の計画だ.
社会がこういう状況だと、敢えて外国に行くことに対して、好意的ではない視線もある.
そのような面では、イ・ギョンギュは断固としている.
まず、見ることなしに学べるのかと反駁する.
“遊びに行くというのなら、妻と娘も連れて行くよ.
数ヶ月の間、私一人が遊ぶために行くとでも?
ホテルで豪華版で泊まるのとは違い、日本文化をそのまま感じるために自炊するのですよ.
ワイフですか? 心配しなかったなあ… 行ってこいだって.”
約 6ケ月間に予定された彼の日本行は、来年から開始, 約 1年間 TV
出演が不可能になった. 文化体験が終われば、彼はコメディアン
イ・ギョンギュにまた戻る考えだ.
これまで、有能な MCでイメージが固まってきたが、本業のコメデイを忘れることはありえなかった.
今後の舞台では、真のコメディアンとして立つべきだということが彼の目標.
しかし、現在は新しくて独創的なアイテムがない.
再充電と勉強する時間が全くなかったためだ. 今度の機会に 3〜4年分のアイテムを蓄えてくる考えだという.
ところで、日本語の実力はどれくらい??
“日本文化を理解しようとするなら、日本語は必須ですよ.
だけど、頭の中ではまだ必須条件ではない関係で、まず語学コースを履修しようか?
言葉を学びながら学生・子供たちと付き合えば、よりはっきりとした文化体験になるだろうと考えます.”
今後は中国語と日本語が英語ぐらい重要に使われるどろうというのが
‘イ・ギョンギュ式予言’.
特に、放送は日本の影響が大きく、自分の分野の専門家になろうとするなら、ある程度の日本語はできなければならないという.
“ところがですよ, 韓国コメデイは限界があまりにも多いです.
俗語も使用してはいけなくて、ジェスチャーも制限を受け、素材にも制限があって….
あと何年で緩やかに解かれるのか、と考えもしません.
だが、できるだけ早くなくならなければならない問題でしょう.”
それなら、彼が見せようというコメデイはどうなのか?
彼が尊敬するチャーリー・チャップリンやミスター・ビーン,
ペ・サムリョン,
シム・チョンレのように独自のキャラクターでそびえ立つのが夢だ.
奇抜なアイディアとぎこちない身振りが結びついた,
一種のスラップスティック コメディーを見せるという話だ.
“コメディアンは、誰であろうと人々を笑わせなくては.
できるだけ手段と方法を選ばずに. 人々は
‘ギャグ演技’を見て笑う. 何故?
自分にはなかった、人の行動と失敗を通じて快感と共に気分良い憐憫を感じるようになります.
それは言うのはやさしいけれど、演技するのは本当に難しいですよ.
綿密な観察と研究なしには、正しく消化し遂げるのが難しいのです.”
この間、わたしたちはイ・ギョンギュというコメディアンの変化を見てきた.
新人の時は目の廻る早口演技で面白味を(?)見せて、持って生まれた瞬発力と言葉の才知でMCの位置を占めた.
そして、最近では町の良心を伝えるメッセンジャーとして活動した.
これから彼に残された課題は、正統コメディアンとしてまた立つというのが当然だろう.
彼は最近、東洋画を学んでいる.
他でもない、虎を描くことに没頭する.
先祖が偲ばれる民間画スタイルから、現代的な感覚まで、粘り強く作業している.
ただ虎を好きだという理由で始めたこのことは、精神修養にも大きい効果を与えるという.
将来は虎の絵だけを描く専門画家になる考えもある.
突然始めるたことだが楽しい.
完璧だと思えるまで、粘り強くやるつもりだ.
それに似た課題が他にもある.
“以前放送をしていて、金容沃教授に会いました.
その方は、絶対にインタビュー,
特に放送インタビューはまったく受けないと噂されていました.
私たちのスタッフがどんなに交渉してもだめでしたよ.
でも、私が直接訪ねて行って交渉したらO.Kしていただけたのです.
理由というのが、‘イ・ギョンギュという人には哲学があるようだ’ということでした.
それが話の種になりました. いまは全くわかりません.
私に何の哲学があるのか…. 一生をかけて研究することでしょう.”
--------------------------------------------------------------------------
Copyright(c) 1998 All rights Reserved.
E-mail: newsroom@mail.dongailbo.co.kr
|