97年9月27日(土) SPORTS SEOUL

ワールドカップサッカーアジア予選 韓日戦 死活かけ至願

韓日サッカー対決は銃声のない戦争.
グラウンド上の選手たちだけの戦いではない. 中傷宣伝まで乱舞する熾烈な心理戦が、選手たちの戦意を刺激するなかで、応援の歓声は熱くなって間断なくせわしくなる. 分厚いボーナスを出す作戦も選手達の士気を培う.

韓国はワールドカップ本戦進出の場合、選手1人当り2千5百万ウォンの褒賞金を掲げて、ゲーム当たり勝利手当も3百万ウォンずつ支給するが、韓日戦の比重を勘案,日本を破れば別の特別ボーナスを支給することを知らされた. 日本の言論機関は、金額を1億3千万ウォンと推定報道しているのだが、チョン・ムジュン大韓サッカー協会長の気分次第.

日本は本戦進出の場合、総額4億円(32億ウォン)の褒賞金支給が約束されているのだが、ゲーム当たり勝利手当ては15〜20万円(1百20万〜1百60万ウォン)で韓国には至らない.

韓国は28日、サッカー遠征応援団を規模では最大の5千余名で構成,日本の応援熱気に対抗し、太極戦士を応援する. 韓国サッカー代表チーム応援団 `レッド デビルス(赤い悪魔)' 70余名,コカコーラ募集応援団250名, 歌手 キム・フングッが主導する20名等、340余名の遠征応援団が在日僑胞 留学生 商社駐在員で構成された日本居住韓国人応援団と有志が`コリア victory'を 叫ぶことになる.

電光盤の向い側では`レッド デビルス'の主導下、20の大型太極旗,4千の太極旗が波を作り出すことになる. 大韓サッカー協会は、選手団を激励するためにプロチーム団長及び事務局長,16ケ市協会長及び専務,協会役員,傘下連盟会長団等、100余名の激励団を派遣した程度.

日本は3千余名の国家代表応援団`ウルトラ日本'が応援を主導し、皆で1万3千余名が青い色の日本代表ユニホームを着て総力応援戦を繰広げる予定だ.

両国の取材熱気も最高潮に達した. 韓国は88名の取材陣が日本に駆けつけたが、94米国ワールドカップ本戦大会時の68名を凌駕するサッカー海外遠征取材団史上最大規模となった.韓日両チームの練習現場をそれぞれ通う日本取材団は少なく見積っても150余名ほどと推算されるが、韓国選手団が非公開で練習すると、近隣の陸橋に上がり、望遠レンズを合せても足りずにヘリコプターを飛ばして練習場面を捉えるなど熱を帯びた取材熱気を見せている.

中傷宣伝も乱舞する. 一部の日本マスコミは "日本戦で敗れた場合、チャ・ボムグン監督が解任される"という根拠のないうわさを報道して、正しく把握できなかったり、練習場所を
変えるかと思えば選手の調子をとんでもなく話す加茂監督の言論プレイを黙認する姿も見せる.一言で言えば、両国とも今回の韓日戦に死活をかけているかのような状況だ.

 

"天敵カードを積極的に活用しろ!"

28日に行われる韓日戦は、韓半島と日本列島はもちろん`20億アジア村'の最高関心事として登場した中で両チームベンチが相対的に格別に強気を見せている天敵を主要 ポジションに配置,より一層興味を高めさせている.

日本に強い自信を持っているユ・サンチョル(26) チェ・ヨンス(24) イ・ギヒョン(23)のプレーが気を吐けば韓国が勝機をつかむ可能性が高い. 赤いユニホームだけを見れば闘牛のように走る三浦(30) 井原(30) 城(22)の手綱が解かれるならば、反対に難しい勝負になる公算が高いというのが 一般的分析だ.

実際に韓国はユ・サンチョル イ・ギヒョン チェ・ヨンス のプレーが気を吐く時、相対的優位を確保してきた. テンポサッカーの核心プレーヤー ユ・サンチョルは、94年広島アジア競技大会で逆転勝ち(3-2)の土台になった1-1同点ゴールを炸裂,日本戦に強い姿を見せ始めたのに続き、さる5月2002ワールドカップ誘致記念親善戦で先制ゴールをさく烈させて、日本の天敵としての株価を上げた.

シューティングと正確度も全面に出したヘディング力,硬い守備力が飛び抜けて、今回の韓日戦でも彼の活躍可否は韓国のプレーを左右する展望だ.

チェ・ヨンスとイ・ギヒョンは、オリンピック代表の時期から日本の鼻っぱしらを押さえるのに先頭に立ってきた代表的走者だ.チェ・ヨンスは、95年1月豪州4ケ国親善大会決勝ゴール(1-0),昨年3月96アトランタオリンピック最終予選PK決勝ゴールを炸裂して`打倒日本'の先頭に登場した.

度々チェ・ヨンスにひどい目にあった`日本の守護神'川口(GK)が韓国との試合を控えチェ・ヨンスを狙い,"必ず雪辱する”としながら戦意を燃やしている程だ.ミサイルシューター イ・ギヒョンは95年ダイナスティーカップ決勝で一人2ゴールを記録して、日本のファンの胸に深い火印を残した主役だ.

反対に日本の三浦と井原と,城は韓国の超特急警戒対象. 決定力の卓越した三浦は特に韓国戦で威力を発揮,`三浦の封鎖可否が勝敗に直結する'との話が出てくる程だ. 93年米国ワールドカップ最終予選で決勝ゴールを記録したことをはじめ,さる5月親善競技で同点ゴールを記録する等、決定的瞬間ごとに ゴールを決める要注意人物.

ホン・ミョンボと類似のプレーを見せる井原とフォワード 城も中距離シュートとオーバーヘッドキックで1回ずつ韓国のゴールをやぶっただけでなく、特に韓国戦では猛烈な戦意を誇示,火花散る一本勝負を主導すると見る.