97年7月6日 SPORTS
SEOUL
読売 チョ・ソンミン,阪神戦 8回裏 救援登板、1軍デビュー"成功" |
`コリアン エクスプレス' 読売 チョ・ソンミンが、成功裏の1軍デビューで長嶋監督の通算700勝を祝った. チョ・ソンミンは5日、甲子園球場で開かれた阪神とのシーズン第15戦で7-2と大きくリードした8回裏、先発の宮本に 続き、救援登板, 2イニングで9打者を相手に3安打、1奪三振、1フォアボール、1失点と、無難に抑え、長嶋監督から"まもなく仕上げをまかせられるようになる"という激励の話を聞いた. 最高球速149kmで、投球数29. 3安打を9回に集中的に許したチョ・ソンミンは、"変化球のコントロールが良くなかった" "だが、8回を終えて、感覚がより十分ならば、1軍でも直ちに通じるという気がした"と、自信満々だった. また、初めての登板に対して "点数差がたくさんあったので大きな緊張感はなかったが、デビュー マウンドで多くの観衆(5万5千)の前で見られているという思いで、大変だった”と 付け加えた. 長嶋監督は、チョ・ソンミンと握手して"球がよく走っているから、自信を持って思いきり投げろ"と、肩をたたいた。 堀内ピッチングコーチも、"1年半の間、苦労が多かった.デビットと替えるのがいい.1軍から落ちないように頑張れ"という暖かい激励をしてくれた. 日本記者も、チョ・ソンミンをインタビューしながらデビュー戦を祝賀してくれた. 一方、この日、チョ・ソンミンの投球を見守った日本の解説家らは 共通して、"まだフォームが完成していない”と指摘した.直球が速いのは、ひとつ上体だけで,極端に言えば、肩だけで投げており、左側の肩が開いて理屈に合わないが、球自体が速いので、高い球にだけ威力がある. 右肩をひねるようにしながら左肩を開かないで、下半身を生かせば、低目の制球力と威力が一緒になるという評価. 合わせて、今のフォームは肩やヒジに無理を与えて故障が多くなるので、下半身を利用した投球に集中することを勧めた. 東京=カン・シンムン特派員 |
チョ・ソンミン,絶望を希望に変えた |
絢爛なスポットを受けて入団したチョ・ソンミンが、腰と肩の痛み等で2軍登板でさえ難しくなると、球団は即戦力ではないと判断,昨年から今年にわたり、ガルベス、マリオ、ヒルマン、デビット等、またも巨額の代用傭兵を揃えたのであった. そのようにして、チョ・ソンミンは胸を限りなく締め付けられて、一時は宣銅烈と同じように "韓国へ帰る"と、涙で訴えたりもした. しかし、昨年まで6月末を基準に1回だけあった外国人選手登録変更が、今年になって、毎月一回ごとに変わり、チョ・ソンミンは精神的に多くの希望を持つようになった. "今月、でなければ来月,いつか一度は機会がくる"という希望が力を鼓舞し、ボールコントロールにも安定感が増していった. 昨年、シーズン終了後、軟弱な身体を鍛えるプログラムを苦しさをかえりみず、粘り強くこなしてきて、今は休む時にも補助器具を使用してトレーニングをしている程だ. その上、1軍登録の消息を伝え聞いた中日の高麗大の大先輩 宣銅烈から4日"これからは、共に力を出して頑張ろう"という祝賀と激励の電話を受けて勇気百倍した. "直球のスピードも速くて、フォークボールをはじめとする変化球を多様に駆使できて、今後の抑えにも可能だ"という 長嶋監督の称賛もチョ・ソンミンをより一層刺激する. だが、チョ・ソンミンに、より一層重要なのは、今シーズンではなく、来年だ.まだ未完成の大器であるから、チーム内ベストナインの一員として、堂々と1人分をやり遂げる、真の一人立ちのために、もう少し奮発することをファンは願っている. 東京=カン・シンムン特派員 |