2001年2月 科学東亜

韓国的 家電製品 キムチ冷蔵庫


メン・チョン/インターネット 科学通信員, 西江大 機械学 3年 

最近、主婦たちから愛を受けているキムチ冷蔵庫
私たちの食生活から除くことのできないキムチ. キムチにはヤクルトに含まれているような乳酸菌が含まれている. この乳酸菌は、野菜に付いている雑菌の成長まで抑制する. 食品専門家は、キムチを、最も科学的で完壁な食品だとまで言う. 

キムチは醗酵食品であるため、あまり熟していなくても、あまり熟しすぎてもまずい. それで、伝統的にキムチを漬けることにまけないくらい、保管する方法も発達した. 最近、先祖のキムチ保管の知恵を活用した、全世界のどんな国にもない家電製品が生まれた. まさに、キムチ冷蔵庫だ. 

キムチ冷蔵庫を理解しようとするなら、伝統的なキムチ保管法を注意深くみればよい. 例えば、先祖は、キムチを庭の片隅に穴を掘って、キムチ甕を入れ、キムチがあまり熟し過ぎることを防止した. 土の中は温度変化が激しくはなく、長く新鮮なキムチを食べることができるためだった. キムチは同じ材料でも、塩の濃度と熟成温度等によって、味の差が千差万別だ. 普通、摂氏 -2〜7度の間で22日間で最も良いうまみを出すのだが, キムチ甕を土の中に埋めておけば、この条件がほとんど一定に維持される. また、キムチ甕は口を狭くして、空気の接触を避けるようにして, ふくらみを作って雨水が上から下にまんべんなく流れるようにした. この構造は、暑い夏季にも涼しいキムチを楽しむことができるようにした. 

しかし、都市でこのようにキムチを保管することは容易ではない. わたしたちはいつからか、越冬用キムチをある程度熟させた後、容器に入れて冷蔵保管してきたのだが, 欧米料理文化に合うように開発された冷蔵庫のなかでは、私たち固有の乳酸菌食品のキムチが正しくおいしくなるはずがない. その上、一日に数十回も開け閉めする冷蔵庫のなかでは、キムチが平温出来なかった. 別の食品にキムチの臭いがしみこむことも防止できなかった. 

一般冷蔵庫は、冷蔵庫内で温度を感知するセンサーが、温度が一定温度以上に上がれば冷却機を動かし、また温度を下げる過程を反復する. その結果、温度変化が大きい. だが、キムチ冷蔵庫は、0℃前後で一定の温度を維持できる. 精密な温度制御技術を使用して、内部設計時、温度幅を小さくしたためだ. これと共に、一般冷蔵庫とは違い、保存室内部の表面自体が直接冷却する方式ではなく、対流式冷却で冷却して、食品全体が均一な温度で保存されることができる. また、キムチだけを別に保管するために、冷蔵庫を開け閉めする回数が減る効果が生まれて、温度を維持する可能性がより一層高まって、他の食品にキムチの臭いがしみこむ心配もない. 

現在、韓国の家電製品は欧米の食品と生活様式に適合した製品が大部分だ. それで、最近は、特別な理由もなしで欧米を摸倣して、家電製品が大型化する趨勢でもある. こういう時期に、私たちの生活に最も適合した目的で開発されたキムチ冷蔵庫は、今後の家電製品の発展方向を提示するものと見られる.


2001年 2月 23日



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