大学生たちの間で‘株式投資’熱風が吹いている.
経済寒波で、以前に比べてアルバイトを探すのが難しくなった学生達が‘株式市場’に目を向けている.彼らは株式投資をすれば、経済の勉強にもなりお金も儲けることができて‘一石二鳥’という.その上、うまくいけば、‘就職の道’も開くらしい.
一部の既成世代では
“学生達がお金にこだわりすぎる”と憂慮する声もあるが、大学生たちは‘お金を儲けること’だけが株式投資の目的ではないと話す.
インターネット等、先端機器の利用とグループスタディなどを通じて、科学的・学問的に接近しようということだ.
おりしも、最近の株式市場も活気をとりもどして、大学生たちの株式投資は益々人気を博している.
“株式投資? 私たちの学科の友人たちの大部分がしていますよ”
延世大で経営学を専攻する朴ジュンソク君(28)の話だ.
経営・経済学を勉強する学生ならば、誰でも一度は株式取引をしてみたということだ.
実際に延世大経営学部の場合、全体で400人の学生中100名以上が株式投資をしているとあきらかになった.
弘益大 経営学部の場合も、全学生中の約25%が株式投資をしていると伝えられる.
また、この大学で経営学部の次に株式投資をたくさんしているのは、コンピュータ産業工学部の学生達で、全体で1千100余名中の150〜200名程度が株式投資をしているという.
たとえ、実際に投資をしなくても、インターネットで‘模擬証券投資ゲーム’を楽しむ学生達も多くなっている.
そのため、大学生ならば誰でも一度くらいは‘証券投資’をしてみた経験を持っているというのが大学関係者等の説明だ.
大学生の株式投資が本格的に始まってから、僅か1年も経っていない.
新世代株式投資者に対する、各大学及び証券会社等の一貫した関心とサイバー証券取引(ホーム
トレード システム)の大衆化が契機になった.
インターネットとパソコン通信を利用した‘ホーム トレード
システム’は、敢えて証券会社に行かなくても家で取引出来る.
また、携帯電話とポケベルで時々刻々株式相場を把握できる活用方法なども、大学生たちの株式投資に対する関心を高めている.
延世大 経営学科3年 尹ハンギ君(22)は“はじめは‘株式’には意欲がわかなかった”としながら、“友人が株式投資するのを、そばで一ケ月程度見ていたら‘勘所’がわかるようになって、直接株式に投資するようになった”と話した.彼は、大部分の学生が
“無謀には始めない”という話も付け加えた.
教授たちが株式投資を推奨する場合もある.
延世大で財務管理を教える林ウンギ(林雄基 52)教授は、“株式投資をすれば、実物経済に対する持続的関心を持つようになるため、勉強の役に立つ”と話す.中央大では‘証券投資の理解’という教養科目をインターネットに開設,
在宅講義と模擬株式投資ゲーム,その他、様々な金融情報を集めて、株式投資に対する理解を助けている.
中央大、弘益大、ソウル市立大、同徳女子大、国民大、亜洲大、嶺南大、高麗大等、模擬株式投資大会を開く学校も20余りにもなる.模擬株式投資とは、インターネット上で実施する、証券情報を利用した投資ゲーム.
空間と費用の制約なしで、証券取引に対する投資経験を積むことができる仮想証券取引だ.
投資元金(仮想)は 1千万ウォン〜1億ウォン程度で、終了日時点で投資元金に対する収益率が高い人が勝者となる.
各証券会社でも、大学生を対象に‘模擬投資競技大会’を開く等、大学生の株式投資を誘導している.
双竜投資証券は、大学生に株式投資ポートフォリオ構成の実戦体験を提供するために、毎年‘大学生模擬投資競技大会’を開いている.5ケ月間、仮想金額
1千万ウォンで、3業種5種目に分散投資し、最高の収益率を得れば勝ちだ.
現代証券も96年から、‘大学生実戦証券投資競技大会’を開いて、新世代顧客誘致に苦労している.
去年の第3回大会時には、予選を通過した50チームに賞金代わりに口座(50万ウォン)を作り、この口座を通じて実際に株式投資した結果で本戦大会を行うこともした.去年、この大会に参加した学生数は、7千500人.現代証券は、今年12万名の学生が大会に参加すると予想している.昨年の優勝者のチョ・ウンス(趙恩秀
29東国大 経済学科4年)君は250%の収益率を記録,
卒業後、現代証券入社の勧誘を受けた.
グループを形成, 投資する学生達も増えている.
延世大、淑明女子大、西江大、梨花女子大の一部の学生は、連合証券サークル
‘饗宴(ヒャンヨン)’を運営, 投資学習と親睦を図っている.
ハイテルの株式投資サークル‘Histock’は、20代の若者の集いで、大学生が相当数参加している.
このグループは、2週に一度ずつ集いを持って、基本的,技術的分析学習を一緒にする.
集いにきちんと参加しなかったり、プレゼンテーション準備が良くなければ、グループから脱落することもある.
厳格な運営のおかげで、証券会社職員を凌駕する買収・売渡ポイントをつかみ出し、相当な利益を得る場合もある.
千里眼でも、大学生が主軸の‘ジュニア投資クラブ’を運営,
投資元金に対して平均35%の一貫した収益率を記録している.
学生であるために大きなお金がない人々のために50万ウォン程度の小口金額のファンド資金を集めて、共に投資することもある.
それなら、学生たちは、株式にいくらを投資して、いくらを儲けるのか?
彼らが投資する金額は千差万別.初めのうちは50万ウォンで、大きく300万ウォン以上を投資する学生もいる.
大部分の学生は、お小遣を集めて50万ウォン程度で開始, 3ケ月内に100万ウォン以上にして、また再投資する.投資金額は、平均
100万ウォンから200万ウォンの間.
一部の学生は、両親が株式に投資しろと200万ウォン以上の‘資金’を与えられる場合もある.
最近、証券市場好況期を迎えて、大部分の学生が利益を出しているという.延世大経済学科4年
金ミョンユン君(24)は“5日間 3種目で122万ウォンを儲けた”としながら、常に利益を出すわけではないので
“儲ける時と失う時を平均して、30%程度の収益率を維持する”というのが、彼の説明だ.
しかし、一部では学生達の株式投資に対する憂慮の声もある.西江大
尹某氏(23)は、“初めは勉強をするために始めたのに、お金を容易に儲けるようになって欲が出てきた”ために“ノートブックPCを売って、株式に投資することもした”と告白した.延世大
金某氏(24)は“韓国の株式市場は場分析が不可能なシステム”とし、“運に任せる‘賭博’という気がして、株式投資する友人たちが良く見えない”と話した.
だが、大部分の学生は‘お金’よりは‘勉強’目的を優先する.ハイテルの証券投資サークル‘Histock’のシグオペの呉ヨンジュン氏(29
会社員)は“大学生は少ない金を投資して、大きな欲がないため、むしろ株式投資で利益を残している”と話した.
また、現代証券 金ジェボン(金載奉 29 人材管理チーム)課長は、
"大学生の株式投資は、効率的な資金管理法, 危機管理能力,
実物経済把握と解析能力を育てる長所がある”と話しながら、“学業に支障を与える程証券投資に没入したり、‘一攫千金’をねらうことは警戒しなければならない”と忠告した.
[李ジンア 記者 jlee@daehanmaeil.com]
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