2001年1月450号NEWS PEOPLE
[文化] 日本 アニメーション上陸 |
![]() 初めて国内封切りされた‘武者 十兵衛’と‘人狼’が興行に失敗したことによって “韓国の観客はアニメーションを劇場に行って見ない”と侮る視線もある. しかし、‘人狼’を見た観客たちは一様に感歎した.学生運動が頂点に達した60〜70年代の日本という危機の土地を極写実的フォトリアリズムで表現したこのアニメーション一編を通じて、“アニメーションは新しいジャンル”と話す程だ. 12月30日に開封された‘風の谷のナウシカ’は、封切りを控えて大々的に広報を した. 22日,新沙洞のシネマオッズでは、‘風の谷のナウシカ’封切りを控えて、製作社のジブリスタジオ代表 鈴木氏が来韓, 一般人に会った. この日、同時に何ブロックか離れた高速バスターミナルに入っているセントラル 6シネマでは、‘〜ナウシカ’の 監督 宮崎駿映画祭が開かれた たった一日のイベントだったが、午前9時から夕方8時まで続いた行事は、現在では国内封切りが不透明な‘もののけ姫’を はじめ, 日本アニメーションの真髄を一度に見ることができる場であった. 観客は大部分が20代の若い層だった. “ビデオを通じて観たことはあったが、大型画面で見ると、もっと良い”と、日本アニメーションの劇場上映を喜ぶ雰囲気だった. 道に日本語の看板が貼りだされ, 中学生たちの間でも日本サイトに接近するために日本語を学びたいという時点から、有毒日本文化を締め出すということはおかしな事ではないかもしれない. しかし、日本語を全く知らない人でさえ、アニメーション一編を見れば、繰り返される日本語の二つ三つくらいはわかるようになる程に、すでに日本文化は直接的に私たちに迫ったのである. それで、記者会見場では劇中で繰り返し出てきた王女様という意味の‘姫さま’という日本単語が、“日本帝国主義に対する郷愁として受け取られる”という指摘が出てくるほどだった. 翌日23日には、20世紀最高のキャラクターとして, 99年タイムズ紙の‘今年の人物’に選ばれた‘ポケット モンスター’が、劇場街を‘逆襲’した.当初、ゲームとして登場, TV用に続いて劇場用アニメーションに作られた‘ポケット モンスター’は、‘ミューツの逆襲’と ‘ピカチューの夏休み’等、二編のアニメーションになった. 新聞広告が行われたさる12月上旬頃から、配給社シネマサービスには封切り日と劇場を問い合わせる父母の電話が続いた. 封切り前の前売りが3万枚にもなり、100万観客動員は見込めるという予測を後押しした. ‘ポケット モンスター’は、96年に販売されるやいなや700万個も売れた任天堂ゲームで、キャラクターが知られた以後、700個のキャラクター商品が製作,販売された .国内で海賊版ポケモンカードだけでも、100万パックが売れたと業界は推定する. 既に、日本 アニメーションの‘味見’が終わって、実体が表れる時点だ.‘ポケットモンスター’は、既に検証され, TVで知られて ‘バブルが膨らんだ状態’での封切りであるから、ことさら興行ですべてのことをいうことはできないだろう. しかし、事実上の初走者の‘風の谷のナウシカ’は、‘日本アニメーション界の天皇’と言われる宮崎駿監督の劇場用アニメーション の初めての作品(84年作)だ. 90年代に国内で流通されたB級テープ中の必需品であり、‘不法’映画祭の常連フィルムに選ばれた宮崎駿監督の作品中、時代的に最初に選ばれる映画だ.マニアたちには‘古典’と呼ばれる. ‘風の谷のナウシカ’の舞台は、産業文明が崩壊して、1千年後.荒廃した地球は、ぶくぶくと有毒ガスを吐き出す菌類が腐海として拡張し、人間に対して空気と食料を提供する林と農耕地が消えていく状況だ. そこで生きている巨大な昆虫 オームは、恐怖の存在だ. トルメキア帝国は、たった7日で世界終末をもたらせた巨神兵を復活させて世界を燃やしつくしてオームを除去しようとする. しかし、風の谷の指導者 ナウシカは、自然を征服しようということが、より大きい災難を呼び起こすと考え, これに対抗して戦う. すなわち、自然と環境に対する新しい見解を要求するメッセージを含んでいる. 16年前に製作されたアニメーションだが、全く古くは見えないし、決して珍奇でもない. TVでしばしば見てきた‘アルプスの少女 ハイジ’‘フランダースの犬’の少女の顔がまさにナウシカであるためだ.日本語の台詞がそのまま出てくるが、メッセージが特に日本的なことではないので、拒否感が少ないのが事実だ. これは、高品質劇場用長編だけを作るという原則上に、アニメーターたちに岳父精神を植え付けた宮崎駿監督と高畑勲監督のジブリスタジオの‘精神’とも合致する.‘対外指向的にアニメーションを作ろう’という考えで劇場用アニメーションだけに固執したという彼の作家中心主義が、アニメーションが興行性だけでなく、作品性でも認められるようにしたのである.‘となりのトトロ’‘紅い豚’‘思ひ出ぽろぽろ’‘耳を傾ければ’‘空殻機動隊’‘もののけ姫’等, 2〜3年に一度ずつ発表されるアニメーションは、観客数を幾何級数的に膨らませてきた .さる97年に開封されていた‘もののけ姫’は、日本だけで 1千300万名を劇場に呼び入れるのに成功した. “宮崎の作品を見れば幸福になる”という言葉が出てくる程にアニメーションだけの超自由を最大限に生かす日本アニメーションの実体は、それからその顔をあらわしたのだと言える. 日本でアニメーションを勉強した イ・ギョンスク氏(水原大 講師)は、“夢以上のことをドキュメンタリー技法でアニメーションに導入したジブリスタジオの特別な試みは時代を超越, 関心を呼び起こす”とし、韓国の劇場でも日本アニメーションが人気台風を巻き起こすはずだと予見した. ホ・ナムジュ記者 yukyung@kdaily.com
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