2000年11月NEWS PEOPLE 442号

[変わった ソウル警察] 演劇団 '笛'


newspeople00442_2.jpg (50515 バイト)ソウル警察庁 演劇団‘笛’をご存知ですか? さる10月25日午前11時.ウンイル女子商業高校 講堂.舞台の幕が上がると、第1部公演‘Jの一日’が開始した.
‘J〜’は、青少年問題を扱った演劇.‘J’を主人公に、その周辺で起きる友人っちのいじめ, 成績悲観, シンナー吸入, 青少年犯罪, おとなの矛盾などを、Jの視点から繊細に扱った .したがって、観客たちの視線は、青少年がいかなる道を選ぶべきかを、間接的に問い直す俳優たちの動作と台詞に集中した.

30余分間の第1部公演が終わると、客席に座っていた学生達と教職員は、力強い拍手を送った.青少年である自分たちの問題を成人俳優たちが演出をやり遂げたという点で、新鮮だという評価を受けた.

この日、舞台上に上がった俳優たちは、既成劇団ではなく、ソウル警察庁演劇団‘笛’所属だ.現役警察官と戦・機動警察官で構成された.だからなのか、観客たちは、より大いなる関心を持って演劇公演を見守った.

続いて、‘笛’演劇団員たちのショー舞台の第2部行事へとつながった. ヨーヨーを利用した各種妙技が繰り広げられ、‘キス’と‘さあ、行くぞ’等、いろいろな律動とダンス舞台がひきつづき連なった.

第3部は、学生たちの腕自慢コンテスト.学生たちの中からダンス王を選抜,‘笛’側で準備した贈り物(マグカップ)を贈呈して、青少年たちと共感を形成する時間を持った.

このようにして、この日の‘笛’出張公演は全部終った. ある学生は、観覧の感想として、“退屈な教室のあとでおもしろい公演を見ることになったことが、良い思い出になりました”としながら、“特に警察のおじさんたちが、私たちの問題に大いなる関心と努力を傾けているんだな、という気がしました”と話した. 学校関係者も、“青少年問題を扱った演劇 ‘Jの一日’を感銘深く見た”としながら、今後は青少年たちの中からこれ以上の‘J’が出ないことを切実に願うと話した.

‘笛’は軍隊でいえば、‘文宣隊(註:文化宣伝部隊)’と似た性格をもっている. 現役警察官中から選抜したためだ.しかし、文宣隊とは差がある. 文宣隊が営内将兵を対象とするのに対し、‘笛’は、学校だけでなく、周辺の老人学校等の施設を訪れ、主に‘営外’で活動するという点が違う.

‘笛’は、さる5月1日創立された. 演劇公演を通じてソウル警察改革の姿を見せて、警察がより親しみやすいように、市民に接するためという次元であった. ソウル警察庁 次長を支援団長, 公報担当官を運用チーム長として、演劇に資質がある警察官を対象に、オーディションを通じて俳優を選んだ. そして、警察官3人(女性警官2人),戦・機動警察官15人で出発することになった.

初めての公演は、さる5月17日ソウル警察庁2階講堂で開かれた. 題材とタイトルから破格的だった. 初めての作品は ‘次善ではなく、最善のために’というタイトルで、5つの単幕劇でなされた. 各単幕劇の小タイトルだけを見ても、‘チャンドラさんの韓国体験体’‘犬より劣る警察署の人々’‘瞬間の選択’‘一言の間違い’‘警察官は不親切’等、警察官が警察自らを批判する内容だという点で目を引いた.

この中に‘チャンドラさん〜’は、言葉が通じなくて病人だと錯覚した警察の失敗で、精神病院に閉じ込められてしまったネパール女性の事例を扱った. また‘瞬間の選択’は、飲酒取り締まり警察官がわいろを拒む場合と、受け取る場合を扱いながら、瞬間の別れ目で途方もない結果を招くという内容だ.
台本作家も、現役警察官.ソウル警察庁 公報係所属 カン・ジョンイム女警(警長)は、元来から演劇台本とシナリオの資質があり、わざわざソウル芸専で専門教育まで受けた.

このように、‘笛’は、出発から内部に新鮮な衝撃を投げ掛けると、さる9月からは対外活動に本格的に出た.題材と内容等、‘笛’の斬新性が外部に知られるようになると、外部要請が多くなった.主に、学校と青少年団体という点で、別途にもう一つの作品を創作した.それが、まさに‘Jの一日’.
台本は、やはりカン・ジョンイム女警が書いた.

9月28日 カンアク女子情報産業高での初公演を皮きりに、ベソン女商(10月4日)
デリム女子中(10月9日) ソンイル中(10月12日) ソンイル女商(10月16日)等、8つの中・高校公演と老人施設公演1回を記録している. 年末までにも、27回の外部公演の予約が入っている程に、‘笛’は順次人気を博している. 特に、熱帯夜が真っさかりだったさる8月, 漢江市民公園 汝矣島水辺で、暑さに疲れた市民のためにヨーヨー妙技とヒップホップダンス公演などを繰広げて、‘実力’の公認を受けた.

キム・ムンギ記者


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