‘緊急報告, ここはソウル. 米国のコード3 平壌到着.二日後ソウルへ….’
最近、ソウルに常駐する各国の諜報員たちは、時々刻々変化する韓半島の動きをチェックしようとそれぞれいそがしい.
米国 ロシア 日本 中国等、周辺4強では、ソウル要員を大幅増派させている.
その上、最近になって、英国 ドイツ スペイン等のヨーロッパ連合(EU)所属諜報員も、続々ソウルに向かっている.彼らをチェックするための国内防諜要員たちの足も、非常にせわしくなった.
このように、大韓民国の首都ソウルは、21世紀になって、最も熾烈な諜報激戦模様を見せている.
ソウルの外交家と国内の海外情報専門家たちによれば、米国の中央情報局(CIA)をはじめ,
ロシアの連邦保安国(FSB), 日本の内閣調査室,
中国の国家安全部 所属の諜報員が、既存よりも2,3倍に増員配置されて活動中であることが知られている.
これは、北朝鮮と修交を前にして、EU国家の海外諜報網までが結集しているというのが、専門家たちの分析だ.
米国CIAの場合、通常20人程度の要員をソウルに派遣,
諜報活動を繰り広げている. しかし、さる6月、南北首脳会談前後に10余名程度が増派されたし、最近になってからは、米国連邦捜査局(FBI)と米国国家安全局(NSA)等の関係機関諜報員のソウル往来も頻繁になっていることが伝えられている.
特に、オルブライト米国務長官の北朝鮮訪問, そして、11月中旬に予定されたクリントン大統領の歴史的北朝鮮訪問などと噛み合い、米国情報要員たちのソウル活動は、緊迫の動きを見せている.CIAは、これまで、アジア国家では、日本を中間拠点とみなして活躍してきたが、最近になって日本常駐要員達中の相当数をソウルに急派させたことが伝えられられる.FBIは、さる7月、ソウル事務所を正式開設した.
情報価値がある所ならば、じっとしていても沈黙の諜報員たちが集まる.
最近になって、ソウルが情報1級地域として浮び上がると、日本
ロシア 中国 なども、CIAに負けないくらいの大いなる関心を見せている.
これらの国家は、普通は10余名程度をソウルに派遣,
通常的な諜報活動を繰り広げるが、北朝鮮との修交を前にして、日本,
中国朱鎔基総理の韓国訪問, そして、ロシア
プーチン大統領の韓半島に対する関心増加等、各国の立場が時期的に互いに似ていて、自国の諜報要員を相当数増派させたことが伝えられる.
また、相対的に、これらの国家よりも対北朝鮮情報力で遅れているEU国家は、東南アジアで活動中の要員をソウルに急派させ、高級情報を探るための諜報作戦に入っていった.
国内防諜機関のある関係者は、“ソウルで活動中の各国諜報員の数が、既存の3,4倍程度は増加したと知っている”としながら、彼らをチェックするための国内防諜機関も自然に忙しくならざるをえないと話した.
警察
外事防諜のある関係者は、“時々、外国の諜報要員たちと自然に接触する時もある”としながら、“主に彼らは、南北問題に大いなる関心を見せている
”ともらした.
また、別の防諜機関の一関係者は、“ソウルに増派された各国要員たちは、既存の東南アジアで活動中のIO(Intelligence
Officer)たちが大部分であると理解している”としながら、“ソウルでの各国諜報活動は、既存のソウル駐在大使館次元で繰り広げた、通常的な情報収集を跳び越えて、多分に戦争を彷彿させる程に緊迫して動いている”と説明した.
現在 、国内防諜機関は、国政院をはじめ, 警察 検察 軍機務社
情報社 などが ある.
国内で活動中の諜報員たちの主要隠地も多様だ.CIAの場合、米大使館と米8軍キャンプ内を拠点に活動しながら、プラザ
ロッテ 新羅
等のソウル市内主要ホテルを中心に、対人接触を繰り広げている.
特に、米8軍には、米国の国家安全部(NSA)韓国本部があるので、最近になって対北朝鮮諜報を解明しようと、先端装備を24時間フル稼働していると伝えられる.
また、そこでは、韓国エージェントたちが随時出入りして、CIA要員たちと秘密裏に接触している.
日本 内閣調査室要員たちも、大使館と文化院(註:日本文化院)にベースキャンプを置いて、ソウルの外交家を中心に活動している.
彼らは、ホテルよりは大韓教育保険文庫1階にあるビジネスホールを頻繁に愛用する.
ロシアと中国も、やはり大使館に事務室をおいて、ソウルの外交家と高級情報をもった与党関係者の周辺で活動中だ.彼らは、各国諜報員の動向をチェックする一方,
時折り、お互いの必要とする情報の提供を受ける場合も時々ある.
このような、音のない情報戦は、金正日党書記国防委員長が国際舞台に電撃的に登場しながら開始した.
外国のある情報専門家は、“米国が諜報衛星等で積み重ねたぼう大な技術情報を、DJ(金大中
大統領)が収集した人的情報が圧倒した”と話した.
すなわち、南北首脳会談を皮切りに、最近、南北間で高位人が行来しながら得た人的情報の威力が、一気に韓半島を世界諜報舞台の中心地に変化させたということだ.
これは、韓半島4強外交の主導権が韓国側に移っていることを見せる信号だと専門家たちは分析する.
これまで、対北朝鮮諜報において、米国は世界最高水準であり、このような情報力を土台に、事実上4強外交を引っ張ってきたと見ることができる.
ソウルに駆せ参じるヨーロッパ各国の諜報員たちは、金正日党書記国防委員長に対する評価を最も気にしていると伝えられる.“金正日党書記とは、果してどんな人であり、北朝鮮の権力構図はどのように変わっているのか”という疑問と共に、北朝鮮が開放へと出る真の理由は何かを把握しようとしているということだ.
北朝鮮との修交を前にして、日本も同じだ. 北朝鮮のミサイル問題,
日本人拉致事件等、懸案に関心をおいている.
ロシアと中国は、米国要員たちの活躍を念頭に置きながら、将来、韓半島でどのように力の均衡が変わるかを、鋭意注視していると伝えられる.
与党の高位関係者は、“さる首脳会談以後、4強の情報マンたちは、キム委員長の対外認識,
権力運営形態と関連した情報を得ようと、我が方の高位会談とその他の長官級会談などで、公式
非公式に随行員との接触に競争的にしがみついている”と話した.
この関係者はまた、“なんと、北朝鮮のミサイル輸出に神経を尖らせてきたイスラエルのモサドまでが飛込んでいると理解している”と話した.
1953年の休戦以後の47年間、対北朝鮮諜報の中心地としては、北京
東京 ワシントン ニューヨーク ベルリン ジュネーブ
ウィーンなどが、懸案別に登場したが、いまは、ソウルが最も重要な諜報の舞台に浮上したということが、専門家たちの一様な分析だ.
[キム・ムン記者]
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