2000年2月NEWS PEOPLE 405号

[市民団体] 落薦・落選運動 街頭へ

 
newspeople00405.gif (13757 バイト)“これからは野外集会を通じて、全国有権者の力を一ケ所に集める.”
腐敗して無能な政治家を有権者の力で入れ換えてみようと、落薦・落選運動を展開している市民団体たちの勢いがより一層強まっている. 2000年 総選挙市民連帯(総選挙連帯)は、さる30日、ソウル駅前広場で大規模野外集会を開いて、‘第一次市民行動・国民主権宣言の日’行事を開いた.チェ・ヨル(崔冽 51) 常任共同代表は、“腐敗政治清算への国民の意志を見せるために野外集会を開催した”としながら、“今後、落薦運動では、イエローカードキャンペーンを, 各政党の公認が終わった後の落選運動段階では、レッドカードキャンペーンを繰り広げる”と明らかにした.参加者たちは、有権者行動指針の朗読と不正腐敗, 無能政治家を追放しようなどのスローガンを叫びながら明洞聖堂まで街頭行進を繰り広げた.総選挙連帯のこの日の集会はソウルだけではなく、仁川 富川 大邱 光州 全州 等、全国主要5都市でも行事を開いた.

これに先んじて、1月27日には政治改革市民連帯(政治改革連盟)が‘有権者が知らなければならない15代国会議員87人’の名簿を発表した.
市民団体の公認 非適格者・反対者に関する名簿発表が相次ぐと、政治圏からの告訴・告発事態も相次いでいる. また、努めて行動を縮小して正面対決を自制している議員たちも、落選運動までもを辞さないという市民団体の選挙介入に、どのように突破口を見つけようかと腐心している.政治改革連盟は、この日、有権者が知らなければならない国会議員87名の名簿と共に、公平性維持次元で‘望ましい15代国会議員名簿’も、2月中旬に発表すると明らかにした..

市民団体に続き、今度は労働界も落薦・落選運動対象者を選定して公開することにした.韓国労働組合総連盟(韓国労総)は、2月中に落薦・落選運動対象者名簿を発表することにして、前現職議員等、出馬予想者1千余名に関する、落選または支持対象候補の分類作業にとりかかっている.韓国労総は、公認非適格者に対しては、市民団体と共に大々的落選運動を展開する一方、2月末までに100万組合員の独自選挙人名簿を作成, 総選挙で該当地域の特定候補に対する、組織的な落選・支持運動を展開するという.

全国民週労働組合総連盟(民労総)も、1月28日午前に記者会見を開いて、労組弾圧と労働問題と関連した改革立法推進反対政治家等、落薦・落選対象者を選定し、2月25日頃に名簿を公開すると明らかにした.民労総は、このために労働関連専門学者と弁護士, 民労総指導委員などが参加する、落薦・落選対象者選定委員会構成に着手した.民労総は落薦対象者が公認された場合、全国組織網を稼動し、組織的な落選運動を展開する覚悟だ.

一方、公認反対者66名の名簿を発表し、政治圏に波紋を起こした総選挙連帯も、公平性是非問題を払拭して、政治圏からの反発に正面対応するという次元で、問題議員名簿を追加で発表する予定だ.これとともに、正月連休を前後して、15代前現職議員を除外した、残りの総選挙出馬予想者を対象に公認反対リストを作成, 公開すると発表し、さらに大きな波紋が予想される.

このように、市民団体等の公認非適格者及び反対者名簿公開にともなう選挙介入運動が本格化しながら、政治圏の葛藤も大きくなっている.自民連は、総選挙連帯の行動を、特定政党や政権のそそのかしによる陰謀だと主張し、政治的な攻勢を高めている.これに対して、総選挙連帯は、市民運動に対する明白ないいがかりと歪曲だと規定して、陰謀論自体を無視している.

総選挙連帯 パク・ウォンスン(朴元淳 44) 常任共同執行委員長は“自民連の主張は納得できない妨害であるだけだ”としながら“有権者たちの絶対的支持と呼応を受けている政治改革の意志を、ある種の陰謀だと片付けようという自民連はこれからでもより一層自粛する姿を見せなければならない”と強調した.

市民団体の落薦・落選運動にともなう法的な問題が台頭したら、在野法曹団体の支援約束もなされている.民主社会のための弁護士の集い(会長 崔永道))は、1月28日、総選挙連帯をはじめとする市民社会団体等の落薦・落選運動を支援するための、大規模法律支援団を発足した.法律支援団は、民主弁護士会所属弁護士300余名中の250人が参加し、企画チーム 法理検討チーム 弁論チームに分れて、市民団体等の落薦・落選運動と関連した法理検討作業と、民事・刑事告訴 告発にともなう法律救助活動を繰広げることになる. これに先立ち、大韓弁協 キム・チャングク(金昌国 60)会長とハム・ジョンホ(咸正鎬 65)前会長等、前・現職会長5人も、市民団体の総選挙介入運動に対する支持声明を発表して、無料弁論等の可能な支援を惜しまないと明らかにした.

ソウルで火がついた市民団体等の総選挙介入運動に続き、釜山 光州 全州 大邱 等、地方都市の市民団体も独自の落薦・落選運動に本格的に加担し始めた.首都圏の場合、京畿総選挙市民連帯が結成されたことをはじめ, 安養 ピョンテク 城南 地域の市民・社会団体も、各々別途機構を結成し、落選運動にたつと発表した.仁川地域20余の市民社会団体で構成された‘2000年総選挙 腐敗政治清算 仁川行動連帯’が、地域では初めて現役議員4人を公認非適格者として発表した.続いて、慶尚南道市民連帯と光州・全羅政治改革 市・道民連帯も、公認非適格者名簿を発表する等、組織的な公認反対運動に入っていった.全羅北道総選挙市民連帯と忠北総選挙市民連帯も、各政党の候補者公認が終了する前に公認反対人事名簿を確定するという方針を定めて、資料収集に着手した.

このように、市民団体と労働団体などが有権者の力で‘選挙革命’を成し遂げようと腕を伸ばした中に大衆文化団体等も隊列に続々合流している.大衆歌謡作家連帯と漫画家協会などが、人気大衆歌謡のロゴソングを利用する行為に対して、基本的に封鎖するという意志を広げて見せた.総選挙連帯に参加している文化実践市民連帯は、アニメーション 漫画 大衆音楽 文学 美術 等、ジャンル別会員を糾合し、落薦・落選運動を積極的に支援することにした.
落薦・落選者として選ばれた候補たちは、有権者にアピールする主要手段として使われる大衆歌謡さえも勝手に使用できなくなる境遇に置かれることになった.歌謡連帯所属の作家たちが著作権法を前面に押し出して、適法手順を踏むことを要求するなどのことが少なくないためだ.

市民団体等の落薦・落選運動が広がることを憂慮する声も高い.まず、各団体ごとに選定基準を別にし、公認反対者や落薦・落選者等の名簿発表が相次いでいることに対する憂慮だ.あまり頻繁に発表される名簿発表は、ややもすると、各団体の利益と功名心を前面に押し出した名分争いのように見られかねないという点だ.
また、類似の内容で反復される名簿発表は、むしろ、有権者の選択を狭めるのみならず、これ以上緊張感も与えることができないと専門家は指摘する.また、市民団体と労働界などが、各々別個に声をあげているのだが、一つの力に結集させる努力が必要であるという.
市民団体が繰り広げる落薦運動は、国民に大きな共感を形成し、成果もおさめただけに、これからは具体的な運動に変わる必要性があるという提案もある. 落薦・落選運動に賛成しながらも、投票では無条件に地域縁故政党を選ぶ二重性を取り払うことに焦点が合わされるべきだということだ. もちろん、地域対決構図は簡単に解決になる問題ではない.だが、市民団体の落薦・落選運動が大きな成果を上げたように、団結した市民の力ならば、地域主義をある程度跳び越える結果を得ることも出来るのではないかという期待感が高まっている.

止めることができない市民団体の力, 果して4・13総選挙で選挙革命を成し遂げるだろうか.また、どれだけ当落に影響力を与えて、結果はどのように現れるか等、いろいろと関心事項がない筈がない.

■29人 3リスト 全冠王(?)
経実連の公認非適格者, 総選挙連帯の公認反対者名簿発表に続き、政治改革連盟でも‘有権者が知っていなければならない15代国会議員87人’を選定, 名簿を公開した.

政治改革連盟は、自主的な選定基準によって、前科事実,党籍変更,地域感情助長等の3種類をA級基準として分類し、1項目でも該当すれば名簿に収めた.また、国政監査傍聴不許可及び、議定透明性阻害, 暴言及び暴力行為, 地位特権乱用等はB級で、2種類以上抵触する議員を名簿に入れた.

特に、この中に経実連と総選挙連帯発表名簿にも載った、いわゆる3冠王(?)議員も29人に達する.3リストのすべてに含まれた彼ら前・現職議員たちは今後、公認と選挙運動過程で大きな負担を抱えることとなった.3リストすべてに載った国会議員名は、次の通りだ.

△民主党(10人)=キム・ボンホ グク・チャングン クォン・ジョンダル クォン・ノガプ キム・ウンファン キム・インゴン ソ・ソクジェ イ・ソンホ ジョ・フンギュ ファン・ハクス
△ハンナラ党(10人)=キム・グァンウォン キム・キジュン キム・ムソン キム・ユンファン キム・テホ キム・ホイル ノ・ギテ シン・ギョンシク ジョン・ジェチョル ファン・ビョンテ
△自民連(8人)=キム・ゴソン キム・ジョンホ キム・ヒョンウク ノ・スンウ パク・チョルオン イ・ウォンボム イ・イング イ・テソプ
△無所属(1人)=オ・ヨンウン



ユ・ジンサン記者[jsr@kdaily.com]

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