アジュマ(註:おばさん)たちが変わっている.もうこれ以上、恥知らずで厚かましくて家族利己主義に陥った、‘チマパラム(チマはスカート、パラムは風.おばさんパワーのこと)’の主人公ではない.市民団体・文化界・教育界等、各現場で社会変革の小さな種に育っている.いわゆる‘386アジュマ’だ.80年代、民主化を全身で体験して、集団的に女性の自意識を培った彼女たちが世の中を変える話だ.
Adjumma. 40代以上の家にいる(韓国の)女たち.グループを作って旅行を楽しみ,
同時に、旺盛な購買力を持った、ショッピング集団.アジュマではないようなアジュマのことを、いわゆるミッシー族と分類する.
昨年、フランス政府観光庁で規定した韓国のアジュマとは、あらましこうである.
マーケティングを目的とした、その調査結果は,
しかし、私たちの見方とは遠いものだ.韓国本土でのアジュマたちの姿は、はるかに世知辛く、なりふりかまわないものだ.太い腕にたくましい腰,
見た目をかまわないもじゃもじゃのパーマ頭,
地下鉄やバスではハンドバッグを投げ飛ばしてでも席を確保しようとする女性….(パソコン通信
ユーモアルームでまとめられたアジュマの代表的イメージ.)
こういう一連のイメージに憤慨していたアジュマたちには朗報がもたらされた.遠からず、こういうイメージは矯正されるはずだからだ.名誉回復を主張して拳を振り上げた主体は、名付けて
386 アジュマ.
年齢が30台で、80年代に学齢, 60年代に生まれた386世代である彼女たちが既に確保している位置づけは小さくはない.(女性界や政界では、韓国女性運動の結実が目立って現れた時点を強調し、386世代を、70年代後半学齢,
あるいは、58年犬年生まれ以後にまで広げる人も多い.)しかし、386世代のアジュマたちの役割が、未来を左右する主動力になるだろうという期待が社会全般に広まったのは、ごく最近のことだ.
彼女たちが突然、社会の核心構成体として影響力を発揮している背景はなにか.21世紀
アジュマ像を代弁するイメージとしての386アジュマたちは、何より、数的凝集力を確保しているという特徴がある.1981年、卒業定員制実施以後、2倍以上の量的膨脹を記録した女子大生たちが、ほかでもない今日の386アジュマたちになったのだ.
30台の女性の内面を小説に溶かしこむのが得意な30台代表作家ジョン・ギョンリンさん(この人もやはりアジュマだ)のような人は、世代的感受性がとても特別だという、女性社会の共通点をつまみ出す.民主化闘争の渦中に、男達のようにデモの場で石も投げたし,
そのような過程で、自然に、社会問題に対する鑑識眼も育ったということだ.そして、当時、彼女たちが接した、一連の社会変革理論には、女権伸張や男女平等の側に大きい比重が乗っていた.
女性文化企画団体 "もう一つの文化"で仕事をしている、ある30台アジュマ運同家の話.
386
女性たちは、みんな運命だなどという、適当にあきらめた消極的生の態度からは抜け出している.
特に個人ないし女性が持つ限界を客観化させて、これを
社会構造的問題に連結させて解析することができる能力を持ったという点で、上の世代とは明確に違う.
それで, アジュマを受け入れる観点から彼女たちは違う.
どうやってアジュマのように見えないようにとするかと気負い立つ代わりに、主婦の価値論を自信持って主張する声がお金を積み重ねていく.そのような社会的雰囲気の中では、専業主婦もいくらでも意味あるという台詞がズケズケと出てくる.ミッシー族に対する概念もやはり変わっているのはもちろんだ.結婚後4年間通った職場を最近離れたイ・ジョンヒョンさん(33水原市)は、家事仕事により集中しようと職場を辞めたのであり、社会的参加をあきらめたとは絶対考えない.
真のミッシー族は、夫への内助と養育等、家庭での仕事を十分にすることが基本になるべきだとはっきり話す.
386アジュマたちの浮上と、彼女たちに対する関心は偶然ではない.厳密に、それは在来的概念としてのアジュマが社会全面に浮上しながら同時に開始された.昨年以後、頻繁に花を咲かせたアジュマ談義は、消耗的で利己的で消費指向的な既成世代女性のイメージを、赤裸々に社会的議論の中心部に引き込んだ.
すると、反省や反動の次元で、386世代
主軸の新概念アジュマ文化が光を浴びるようになった.だが、アジュマの役割と位置づけを省みるようにした動因自体が、どちらかといえば、386世代の底力であったというのが女性界現場の診断だ.アジュマ議論の主体勢力は386アジュマであったし,
彼女たちには未来型アジュマは変わるはずだという自信があったということだ.
実際に、詳細にながめれば、彼女たちの世代には、以前の世代では見当たらない、異なるところが明確に伺える.何より、彼女たちは一定期間の正規教育過程を通じて、同じような情緒を共有している.自らアジュマ活動家だと話す女性学者
イ・スギョンさんは、新概念アジュマの条件を次の通り提示する.
△正確に新聞を読んで
△コンピュータで日記を書いたり、通信をして △(結婚前と同じで)友人たちとの関係を重要視して
△寄付をする代わりに、子女の学校運営や活動に参加できる方法を探したり
△未来に対する計画を立てて、自身の成長の可能性を信じて
△収入や時間の一部を、どこか(金儲けにならなくても)に後援する等、の既婚女性.
家の近くにある区立・市立 図書館を彼女たちは無駄にしない.文化講座にもこまめに通う.特に仕事を持つ女性でなくても、場合によっては、子供を託児施設に任せることは、386主婦達には別にぎこちないことではない.
彼女たちの動きが、40〜50代と決定的に異なる、もう一つの大きなところは、縦横に硬い組織力を揃えている点だ.過去の女性運動が、いくつかの主要団体を求心点とみなして、多分に画一的に展開したとすれば,
いまは、内部動力を持った数多くの点組織が緊密な紐帯関係を結んで政治勢力化する趨勢だ.少数の散発的な声も組織に編入されて、大きなものとなるが,
ここではパソコン通信の役割を無視できない.インターネット
女性専用ポータルサイト アイジア(www.izia.com)ウーマンプラス(+)(www.womenplus)TOKTUMI(www.talk2me.co.kr),ウェブジン
ダルララ タルセポ(dalara.jinbo.net) などだ.女性の声を代弁する対案言論としての機能をずいぶんと果たしているのが、このようにパソコン通信やインターネットだ.
社会参加形態や性格から、大きな変化は進行しているところだ.386アジュマたちの関心は、男女平等のような巨大談論にだけとどまってはいない.新しい世の中を夢見る新概念アジュマたちの焦点が合わされた所は、日常だ.生の日常の中で、未来の可能性をさがそうとする.
それは、今すぐに,
彼女たちの足がどこに向かっていているかを見れば、確認されることだ.共同育児・環境運動・放送モニター・ボランティア活動現場に向かって走っている.
進んで苦労する, 名付けて、21世紀型韓国アジュマたちだ.
[ファン・スジョン記者]
Copyright (c)1995-2000, 大韓毎日新報社 All rights reserved.
E-Mail: webmaster@seoul.co.kr
|