カン・チャンホ記者
昨年12月29日、ソウル ヒルトンホテル公演が行われた、シン・ジュンヒョンの単独コンサート '貴方はロックを知っているか’は、聴衆に20世紀韓国ロックの頂点を全身で感じさせてくれた、身震いするような場だった.
シン・ジュンヒョンが60年代末に行った市民会館公演以来、30年ぶりに繰広げたこのコンサートによって、韓国大衆音楽史は、20世紀を僅か三日残した時点で(註:韓国ではなぜか2000年から21世紀としている)'韓国ロック'を、そのように 整理して移ることとなった.
この公演で、聴衆たちは耳元にまとわりつく、シン・ジュンヒョン特有の恍惚なギターサウンドを思いきり楽しむことができた. 進んで、そのギター演奏がコード間の境界を壊して、英・米ロックから独立した、韓国固有のロックを創出することを経験することができた. また、シン・ジュンヒョンが10年間直し直し作ったという、野心に充ちた大曲'君と私の歌'が、デチョル・ユンチョル・ソクチョルの三息子のギター演奏,イ・ヒョンウ・イ・ウンミ・パク・ギヨン等、後輩ロッカーたちのバックボーカル,30余人合唱団のコーラスに助けられて、格好良く初演されたのを楽しむことができた.
公演の導入部で、'春の雨' 'ニムア' '風' '雨の中の女'等、過去のヒット曲を歌うシン・ジュンヒョンの声は多少残念だった. 老人が口ずさんでいるかのような、苦しいボーカルが '30年間の空白’を感じさせた. しかし、ギター(シン・ジュンヒョン)−ベース(キム・ヨンジン)−ドラム(イ・サンウォン)だけで組まれた'スリー ピース' (3 Piece)ロックバンドの演奏が迫力の息をふきかえすと、彼の声は訴える力をとりもどした. 公演最後の曲 '美しい山川’を叫ぶ彼の声には、歳月を跳び越えたという程の率直さが滲みでた. 彼は、本当に韓国ロックの巨人だった.
しかし、コンテンツに比べ、それを込めていたハードウェアは粗悪だった. 舞台の上下に設置された音響装備は、シン・ジュンヒョン演奏のボリュームを伝達するには手にあまったし、公演場の低い天井は、サウンドの自由な飛散を抑えて込んでしまった. 演奏の途中、マルチビジョンで見られた絢爛であっても貧しい映像も、音楽の味を生かすのには力不足だった. 正式なプログレ公演経験が一度もない国内環境では、こういう結果は当然なのかもしれない.
シン・ジュンヒョンの公演は、20世紀韓国ロックの頂点を見せてくれた一方、その命脈をどのように続けて行くべきかという悩みも投げかけてくれた舞台であった.
2000年 01月 03日
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