'出動, 漫画映画 大作戦 !' ソウルアニメーションセンターで 12月16日から 22日まで
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<フンブとノルブ>
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<15少年 宇宙漂流記>
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<トッケビ(註:小鬼のような妖精.いたずら好き)
ガムトゥ(註:冠の一種) |

<少年007> |
むかしの‘漫画映画’を見にいく? 韓国長編アニメーションの足跡を見る映画祭が、12月16日から22日までの7日間、南山ソウルアニメーションセンターで開かれる. ソウル産業振興財団 ソウルアニメーションセンターと韓国映像資料院が共同主催する‘出動, 漫画映画 大作戦!’は、‘韓国漫画映画の根を探して’という副題の下、過去の国産長編アニメーション上映及びポスター展示会で構成される一種の回顧展. 67年に製作された最初の国産長編アニメーション<ホンギルトン>以後、今に達する国産長編アニメーションの30年史を、簡略にだが見て回ることができる場だ.
最初の長編人形アニメーション<フンブとノルブ>
過去の国産長編アニメーションを上映する‘懐かしいフィルム映画祭’は、最近ではめずらしくなった古典11編を集めてフィルムで上映する. 映写機にフィルムロールが戻ってきて、目の前に広がる30年史を開く、初めての作品は67年作<ホピとチャ・ドルバイ>. 国産長編アニメーション第1号<ホンギルトン>を作ったシン・ドンホン監督が、その後編のように作り, ホンギルトンの術法の伝授を受けたホピとチャ・ドルバイが蛮夷に対抗して戦うという内容だ. 似た時期に出てきた<フンブとノルブ>は、韓国最初の長編人形アニメーションだという点が注目するに値する. よく知らされた古典<ノルブ伝>のあらすじを比較的充実に生かしながら、現代的な要素, 童話的な雰囲気を新しく挿入した. 30年も経ってしまっているだけに、人形等の風貌や動きは多少不体裁だが、バックから怪物たちが出てくる場面等、様々な演出とパンソリ, 擬人化された動物キャラクターなどのコーラス, クラシックの旋律が加味された音楽がよくなじんでいて、見るだけのことはある. 内容は十分知られているけれど、人形アニメーションは、今でも国内でよくは作られていないので、凝視するに値する.
68年作 <黄金鉄人>は、韓国最初のSFロボットアニメーション. 星にあこがれる少年クィドリが、ある夜、宇宙を飛んでうさぎ星に行って、黄金鉄人に会う話だ. クィドリとスーパマンに似た黄金鉄人が、宇宙の平和を脅かすサタンと彼の青銅ロボットに対抗して戦うのだが, 絵はきわめて単純で不体裁で、典型的な勧善懲悪を扱う. 作品自らの嬉しい結果を見る歴史的意義を評価することだけのことはあった作品.
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<太拳(註:テグォン.テグォンド-太拳道)童子 マルチ アラチ> |

<黄金鉄人> |
<ロボット太拳V> シリーズ 二編上映
‘懐かしいフィルム映画祭’で、除くことのできない作品は、まさに過去の国産長編アニメーションに対する関心を喚起させたキム・チョンギ監督の<ロボット太拳V>だ. 76年作<ロボット太拳V>は、太拳少年フンイが操縦するロボット太拳Vと世界征服を夢見るカーフ博士の対決を扱っている. 実際にテックォンド師範等の動作を土台にした、写実的なアクションと洗練されたアングル及び画面演出, 先進の音響効果, 耳によくなじむ主題歌などが噛み合い、当時、映画館でも興行街道をつっ走って人気を呼んだ記念碑的な作品. これを記憶している70年代子供世代がフィルム捜索運動等、<太拳V>ブームを起こし, このような動きが、結局、埋まっていた過去の国産長編アニメーション全般に対する関心に広がったわけだ. ‘出動, 漫画映画 大作戦!’も、このような雰囲気に助けられた面が大きいということができる. 今回の映画祭では、<太拳V>関連シリーズ8編中に、1編と3編の77年作<ロボット 太拳V 3弾 水中特攻隊>を上映する. やはりテックォンドを素材にした、77年作<太拳童子 マルチ アラチ>も、当代に大人気を享受した作品. 悪党 パラン骸骨13号に対抗する太拳少年, 少女 マルチとアラチの活躍を、躍動的なアクションと軽快な主題歌が引き立てる. 80年代後半、主人公の年齢をもう少し低くしたTV版で製作されたこともあった.
<星の国 三銃士>と <十五少年 宇宙漂流記>は、宇宙を舞台に、子供たちの冒険を描いたSFアニメーション. <太拳童子 マルチ アラチ>のイム・ジョンギュ監督が演出した79年作<星の国の三銃士>は、宇宙の子供王国に招待された地球の子供三銃士が王国を狙う悪党をはね除けて平和をとりもどすという内容だ. 80年作<十五少年 宇宙漂流記>の構成は、もう少し複雑だ. 世界の優秀科学者たちの後えいである15名の少年少女が、宇宙船見学の失敗で宇宙を漂流することになる. 偶然宇宙に行った彼らは、平和な星を武力で支配して、地球征服をねらう勢力に対抗して戦う. 脳波を撹乱する悪党, テレパシーや空間移動等のSF的設定と、韓国・日本・米 等の各国少年少女たちが各自の得意分野を生かした共同生活をしながら, 外界生命体との共存等、比較的生真面目で教育的に構成した点が目立っている.
見逃せない秀作<トッケビ ガムトゥ>
パク・スンチョル監督の80年作<トッケビ ガムトゥ>は、見逃せない秀作だ. 頭に被りさえすれば透明人間になれるトッケビ ガムトゥを借りて、汚職官吏をはね除ける少年ドリの愉快な冒険を描いた. トッケビ ガムトゥを得たドリは、民を搾取する官吏と山賊の群れをこらしめる. ガムトゥのために、より滑稽で、軽快な戦い, ドリとトッケビ王子との間の信義等、溌刺とした健康な笑いを与える作品. ‘それは、誰が作ったか トッケビ ガムトゥ〜’と、始まる非常に楽しい主題歌と共に、当時としては稀な、創意的で韓国的な素材と形式が引き立っている. 35mmフィルムで上映する、他の作品等と違い、16mmフィルムで上映する81年作<少年007 地下帝国>も入れてみよう. <少年東亜日報>に15年間連載された、キム・サムの原作漫画<少年007>をアニメーションに作った、この作品は<少年007 銀河特攻隊>の後編だ. 最強の武器スーパーカプセルを盗み、地下帝国を占領しようという悪党と、これを阻止しようという少年007の対決を描いたSFアニメーション. 最後に、84年作<私の名前はドッコタク>は、イ・サンムの人気漫画ドッコタクシリーズをアニメーションに作った中の2番目だ. 第1弾<ドッコタク 太陽に向けて投げなさい>と、第3弾<また登るマウンド>間に製作された作品で, 逆境の中でも明るく実直に生きていく野球少年ドッコタクの話が広がる.
ポスター展, ビデオ映像展等、付帯行事
過去の長編アニメーションポスター原本を展示する‘総天然色漫画映画ポスター展’では、1967年から1986年まで製作された80編あまりのうち、20余枚のポスターが公開される. ソウルアニメーションセンター内の12席規模の映像情報室で‘懐かしいフィルム映画祭’から抜き出した一部作品をビデオで上映する‘ミニ古典漫画映像展’も見所だ. <鉄人007>の他、12作品が上映される. その他に、付帯行事として<ホンギルトン>をはじめとし、過去の長編アニメーションフィルムと著作権者を探すキャンペーンを推進する. ‘出動, 漫画映画 大作戦!’は、さる5月開館以来、過去のアニメーションフィルム捜索運動を続けて、<ロボット太拳 V> 等、13編のフィルムと、20余枚のポスター資料を確保した結果を公開する行事でもある. 上映会を通じて、古典作品を再び知らせて, 流出した記録とフィルム, 著作権者を探す作業で、忘れられた私たちのアニメーションの歴史の根と、断絶された流れを復元していく第一歩を踏み出すことだ.
ファン・ヘリム 記者 |

ポスター<トクスリ5兄弟> |

ポスター<マジンガーX> |

ポスター<ホンギルトン> |

ポスター<鉄人007> |
韓国の過去のアニメーションのフィルムと著作権者を探しています
1967年製作された韓国最初の長編アニメーション<ホンギルトン>をはじめとして、過去のアニメーションフィルムを保管されている方を探しています. また、下に明示された作品の著作権者本人及び著作権者の出処をご存知である方達のご連絡をお願いします.
<ホンギルトン将軍>(1969), <トッケビ 棒>(1985), <コンピュータ 核戦艦-爆破大作戦>(1982), <走れ マジンガーX>(1978), <トリー将軍>(1979), <銀河艦隊 地球号>(1979), <フェニックス キング>(1982), <怪獣大戦争>(1982)
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