99年4月 Cine 21 198号

現場 . . 楽劇 <パパの青春> .
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IMFを迎えて解雇された父・キム・ダルシクは、商売もしてみたが失敗し、自殺もしてみたが、結局ホームレスになり、あちらこちらへ逃げ回り、家族は父を探してさ迷う. 結局は、父と家族が再会の涙を流すことになる.

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焼酎の瓶を持ってさまよう父がカクソリ(註:放浪芸人のこと)に会って自分のこれまでのことを話す. その時、父を探して尋ね歩く家族が登場するが、とうてい家族の前には現れることができなくて、逃げる父の姿.

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<パパの青春>で、最も重要な役割をするカクソリ. 公演開始前は漫談と歌で観客と呼応し、劇が始まれば、父と家族を対面させる媒介者の役割をする. 劇が終わっても、観客と共にいながら、おじいさんおばあさんたちと非常に楽しく戯れる.

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俳優たちがケンガリ(註:打楽器「鉦」), チャング(註:打楽器「長鼓」), プク(註:太鼓), ジン(註:銅鑼)などの楽器を打ちながら公演場の周辺をまわって、観客に公演をふれまわる.

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市場公演には出演をしないけれど、楽劇をはじめて大きな構成のものにした演出家 金明坤氏. 芸術がこぎれいに行われれば、観客が遠ざかるだろうが、人々が喜べばどこへでも行くつもりだ.

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ママと息子は、父の写真を持って父を探してさ迷う. 家族が父を抱き寄せて切実であった理由をならべて理由を聞くと、観客は自分のことのように一人深くため息を吐く.

 

楽劇, 時と場所を選びません!


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制限のある舞台ではなく、開かれた舞台で、トラック一台を動く舞台として公演を繰広げる、劇団アリラン. 彼らは予定された50余回の公演だけではなく、町内の催しにも呼んでさえくれれば、どこへでも観客を探して行くつもりだ.

去る4月5日 城南 牡丹市場 駐車場で一本の楽劇が繰り広げられた. 公演開始の1時間前から、買い物に来た多くの人波が席を埋めて、カクソリが語る機知にとんだ話と歌の声に、自ずと踊りだしてしまうおじいさんおばあさんたちがいた.
約700余名の観衆が集まった中、空の駐車場を舞台でに、改造した1.5tトラックを背景に公演がなされた. 4月3日から今年10月まで、京畿道内の文化疎外地域を50余回にわたって無料巡回する予定の楽劇 <パパの青春>が、観客の熱気を帯びた歓呼の声の中で公演されている.

<西便制(註:映画・邦題「風の丘を越えて」)>のパンソリ歌い 金明坤(劇団)アリラン代表)が製作・演出を引き受けた、楽劇<パパの青春>は、プンムル, 民謡等で始まる前振りと、会社の不渡りによって家を出た父が、家族の信頼と愛でまた家に帰って、希望を持って明日をひらくという楽劇と <南行列車> <チャンチャンチャン>などの大衆歌謡とプンムル、大道芸能につながる歌謡, 場面間を繋いぐカクソリの機知にとんだ話と唄を主内容としている.

劇場を訪れる制限された観客とは違い、生活現場に直接観客を訪ねていって公演するために、時と場所を選ばずに公演できる. なによりも、文化的疎外階層であるおばあさん, おじいさんと交流することができるということだ.
公演中に舞台に出て来て芝居に割り込むおばあさんがあるかと思えば、“なぜ、人をそんなに泣かせるのか?”と、文句を言うおばさんもいる.
写真・文 イ・ヘジョン 記者





















シネ21 1999年 04月 27日 第198号

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