2000年3月7日 Cine21

漫画 / メディアでなくネットワークだ.


インターネット コミュニティを利用した漫画市場, そのオフラインの変化予感

cine000241_1.jpg (30254 バイト)韓国漫画市場は、90年代初め半ばを頂点に、順次下方曲線を描いている. IMF以後、貸本店特需で少しの間下方曲線が止まることはあったが、大勢には影響を与えることができなかった. 一時は数十万部を前後した雑誌販売部数は、5万部を超えられずにいる. それも、出版社で最もよく売れる雑誌は、付録で安定した需要を創出する児童用純情誌(註:ロマンティックなもの)などだけだ.

漫画に対する関心は高まったが、市場は減るという、二律背反的現状の原因に対して。いくつかの分析をしているが、これといった分析は出てきていない.




オンラインはオフラインを蚕食しない

こういう暗鬱な市場を解決できる対案として、オンラインが話題になっている. オンライン, インターネットを利用した漫画は、出版漫画で解決できない、いろいろな難題を解決できる希望の芽が見える. もちろん、ゲームとアニメーション、そしてインターネットが漫画市場縮小の主犯だと主張する人々もある. 伝統的な漫画の消費層の子供と青少年のためのエンターテイメント文化が漫画から、ゲームとアニメーションそしてインターネットに変化していて、漫画市場の縮小がインターネットモードゲーム<スタークラフト>の流行と時期的に一致するという分析だ. デジタル文化がアナログ文化を蚕食して、押し出すはずだという一般論と大きく違わない. しかし、最近、あるISP(Internet Service Provider , インターネット サービス プロバイダ)業者のTV CFで言うように、インターネットはオフラインに対立しない. オンラインが強化するほど、オフラインの重要性が大きくなる. 相互補完的ということだ.


cine000241_2.jpg (23749 バイト)(チョ・スジン <エレベーター>.)

漫画も同じだ. 出版漫画は、数十年間、糸巻きのようにからまった問題を抱いている. 問題を解くべき人も、その糸巻きの中にあるために、問題が解決できない構造をもっている. 結局、外部から問題を解決して入っていく、大規模な外科手術が必要とされたが, インターネットはその可能性を見せてくれている.

インターネットを初めて発見して、それに陣地を構築した勢力は、非主流漫画家たちだ. ‘HWAKKEN’(http://www.hottoon.net)は、2000年1月10日第36番目の雑誌をウェブに上げたが、2年間ウェブで奮闘を繰り返している. シン・イルソブと<ヒステリー>チームもウェブに根拠を移し、‘コミックス’(http://www.comix.co.kr)という雑誌を運営している. 彼らだけでなく、インターネットは多くのアマチュア漫画家たち, 非主流作家たちに開かれている空間としての位置を占めている. ‘血の海学生専門工作室’に連載されたジョ・キョンギュ, 海の<ウェゲ王子乱調>(http://c2k.net/nanzo/n-k.htm)のような作品は、インターネットで表現の限界を克服して、‘猟奇漫画’という新しいジャンルを実験した. 少なくとも、インターネットは内容的な面において、主流商業漫画のお余りから抜け出し、多様なスペクトラムを見せてくれている. しかし、まだインターネット漫画の形式に対しては、特別な進展を見ることができない. インターネット漫画といえば、いまだに一般漫画のスキャンバージョン程度として受け入れられている. それで、一般漫画をスキャンして粗悪な画質でサービスする、いわゆる漫画ルームサービスが無くならずに、インターネットでも生命力を維持している.

一方的な情報伝達は、インターネットにふさわしい方式ではない. インターネットはメディアではなく、ネットワークなのだ. インターネットに連結した、あらゆる人々は、情報を生産し消費し流通させる主体となる. それで、インターネットでの核心は、相互作用(interactive)だ. スキャン漫画は、出版漫画をより一層粗悪な環境に移したことにすぎない. デジタル環境を意識して作られた漫画も, 相互作用というインターネットの核心を具現したことではない.


インタラクティブ インターフェースの具現

最近、マクロメディア(Macromedia)社のフラッシュを利用した漫画家がインターネット漫画の有力な標準として浮び上がっている. フラッシュ漫画は、ベクターイメージを利用し、動映像のファイルサイズが小さく、拡大, 縮小などのカメラワークが可能だ. また、音響処理はもちろん、簡単なインタラックティブ インターフェースを具現できる. 漫画家が使用者たちに知らず知らずのうちに行動して選択するように誘導でき, 使用者の選択によって、漫画は各々他の形に変化できる.

マクロメディア社のエンターテイメント サイトの‘ショックウェーブ ドット コム’(http://www.shockwave.com)では、フラッシュを利用した漫画とアニメーションに多様に会える. カートゥーン(cartoon)欄に紹介された<サウスパーク>は、フラッシュで製作された2分間アニメーション. 容量が500KBに過ぎず、モデム環境でも見ることができる作品だ. フラッシュの最も大きい長所は、ショックウェーブというファイルフォーマットで作業することになり、同じフォーマットで作業したゲームなどと完壁に互換になるという点だ. 漫画, アニメーション, ゲームが統合されて表現されることができるのだ.



cine000241_3.jpg (41634 バイト)このように、インターネットで、漫画は変化の中心に立っている. 単純に出版漫画を画面に移したスキャン漫画から、デジタルフォーマットで製作された漫画、そして、動映像とインターラックティブが結びついた漫画まで、インターネットに共存して進歩しているところだ.

また、全漫画に目を向ければ, 果して、このように変化するインターネット環境が、伝統的な出版漫画にいかなる影響を与えるかを予測しなければならない. 前に話したとおり、オンラインはオフラインの暗たんたる市場環境を解決することができる対案だ. その対案は、インターネットの力であるコミュニティ(community)から出てくる. ‘革命がインターネットに迫っている’というタイトルの キム・ボンソク コラムで、シアトルのNGOデモは多様な集団がインターネットを通じてシアトルに結集することができたという. インターネットのコミュニティは、“緩い組織でも外側に伸びていって, 絶えず枝を広げるネットワーク型”組織だ. インターネットに漫画サイトが作られて、その漫画サイトが多様な漫画と斬新な形式的実験を通じて使用者を集めるならば、彼らはそのなかで、絶えずコミュニティを形成して、外側に伸びていく. そして、インターネット コミュニティを利用し、オフラインの変化を引き出すことができる. 韓国で好まれる漫画は、学院物とファンタジーだけという固定観念, よく売れる漫画を作るためには中学生を狙うべきだという固定観念は、まさに漫画を愛する人々が集まったコミュニティを通じて克服できる. 変化は始まった. キム・ボンソク コラムのタイトルを借りると、漫画を変える革命がインターネットに迫りつつある. いまや、革命前夜だ.

パク・インファ/ 漫画評論家・enterani@yahoo.co.kr


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