大学路で |
お昼ごはん |
"大学路(テハンノ)へ行こう!"で紹介したように、マロニエ公園を核とする大学路一帯は劇場やライブホール、美術館などがひしめく文化地帯です. また、ゲリラ的に街角でストリートミュージシャンやコメディアンなどのライブが行われたり、と、足を運ぶ価値のあるところです. そんな大学路ですので、演劇公演観覧前などにちょっと食べるのにちょうどいい程度の軽い食事のできる店が点在しています.しかも、味にこだわりのある文化人たちが出入りする場所ですので、それぞれ一級の味を持っています. このページでは、"風窓"web お奨めの3店をご紹介します. *それぞれの位置は"大学路map"をご覧ください. |
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メインメニュー 韓国うどん(4000won)、スープ餃子(4,500won) |
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週刊誌などにもよく紹介される有名店."大学路map"では、右上(北東)に位置します. 店名の"シンカルグクス(辛味うどん)"が代表メニュー.「辛」という文字が付くため、つい、相当辛そうに思ってしまいますが.実は一緒に添えられる辛味薬味(ヤンニョム)を入れなければそれほどでもありません. 店の外でぐつぐつと煮出しているスープが深い味わいを生み出しています.麺も腰があり、満足感に浸れます. |
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メインメニュー 中華料理(ただし、韓国風) おすすめはチャジャンミョン(4,000wonから7,000won) チャンポン(4,000wonから7,000won) |
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店内はそれほど広くはありませんが、2階にも客席があります. 本格的な中華料理を出す店ですが、韓国ならではのメニューもあります.それは、"チャンポン"と"チャジャンミョン". まず、"チャジャンミョン"を誰でも食べられるやさしい料理として紹介します. 日本で中華料理といえばラーメンが最初に思い浮かべられますが、韓国ではチャジャンミョンです.日本にもジャージャー麺があり、元は同じものだったと思われますが、甜麺醤(テンメンジャン)ではなく、春醤(チュンジャン)を 炒めて作る炸醤(チャジャン)をたっぷり使った少し甘めのソースのやさしい味わいはチャジャンミョンのものです.また、チャジャンミョンの方が具の多彩さと多さで食べ応えがあります. メニューを見ると、チャジャンミョンといってもいくつか種類があり、値段も違います.要するに高いほど具が豪華なのです. この"進雅春"ならでは のメニューとして、"ポックムチャジャンミョン"があります."ポックム"とは炒めること.つまり、ソースを作る最後の段階で麺を鍋に投入して一緒に過熱したものです.だから、最初から混ぜられています.もちろんほっかほか.冬などには特にお勧めです. たまねぎ、にんじん、豚肉(チャーシュー)などの他に海老やイカなどの海鮮具が多く使われていてなかなか豪華です(6000won/07Feb). ところで、 同じ値段で"サムソンチャジャンミョン"というものもあります.こちらはソースと麺とが別々で、食べる際に麺にソースをかけてよく混ぜてから食べるのです(両手に箸を持って、これでもか!というくらい徹底的に混ぜるのが本格的).こちらもポックムチャジャンミョン同様に海鮮具 がたくさん使われているのですが、何かわからない黒っぽいゼリーのようなものが入っています.これは海鼠(ナマコ)です.特有の味も無く、ただ、しこしことした歯ごたえがあるだけですが、この海鼠、朝鮮人参と同じようにサポニンを多く含有しています.韓国語では「海参」(ヘサム)と書きます).
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メインメニュー ソルロンタン(7,000won) ハムフン冷麺(5,500won) |
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出てきたのはおなじみの白い牛のスープ"ソルロンタン(雪膿湯)"とキムチです.ソルロンタンの中にはご飯が沈んでいて、最初からクッパブになっていました. まずは、テーブルの上のトングでキムチをつまみ、料理鋏で食べやすい大きさに切り分けて、それをつまみながらソルロンタンが運ばれるのを待ちます.そして、 ほかほかのソルロンタンが来たら、備え付けの器から長ネギと塩・コショウをソルロンタンに加えて味を調えます. そして、スープを一口.「・・・うまい・・・」なんとも言えない味の深さとコクがあるのにさっぱりした上品さです.さすがに、公認"模範飲食店"(右の写真のむくげマークがその印)だけのことはあります.中に入っている肉片も比較的多く、満足度・幸福度ともに大です. 改めて店内を見渡すと、どこのテーブルでもこのソルロンタンを食べていました.なるほど、この店の看板メニューなのですね. |
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"冷麺"というと透明なスープに沈んだ"ムルネンミョン"(「ムル」とは水のこと)を連想しますが、ピリ辛ソースをからめて食べる"ピビム冷麺"もあります.ムル冷麺はピョンヤン、ピビム冷麺はハムフンと、どちらも北朝鮮が生まれ故郷です.それでピビム冷麺は"ハムフン冷麺"とも呼ばれますが、いくつかバリエーションがあります.韓国で一番好まれるピビム冷麺は「フェ冷麺」と呼ばれるアカエイの刺身が乗ったものですが、ちょっとくせがあるため(アカエイはサメと同じ仲間でアンモニア臭がある)、簡単にはお奨めできません. 今回食べたのはシンプルな「ピビム冷麺」.牛の薄切り肉と梨、ゆで卵が乗ったシンプルな冷麺です.注文して間もなくアジュマがテーブルに冷麺の器と白いスープ(温い)の入った湯呑を置くと、料理鋏で麺を切ってくれます.そうしないと、噛み切れないほどコシの強い麺なのです. 食べてみると、見た目ほどには辛くなく、どちらかというと甘味が勝っている感じのソースが印象的です.そして、先述の通り、強力なコシを持つ麺は日本の素麺よりも細いために食感が心地よく、これも、さすが、という感じです. ただ、わたしの個人的な好みから言えば、もうちょっと辛い方が好きではあります.
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実はチェーン店、でもおいしい! |
おすすめランチメニュー スンデクッパブ(6,000won) |
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「スンデ」をご存知でしょうか?豚の腸のなかにもち米を主に豚の部位から肉片や軟骨などをミンチにしたものを詰め込んで蒸しあげたものです.いわば韓国版ソーセージですが、見た目は表面が黒かったり、スンデ自体にはたいして味付けをしていない場合が多くて敬遠する日本人
が少なくありません.
この店はスンデを中心としてメニューを展開しています.スンデを酒のつまみにすることも可能です.でも、ランチメニューとしては、おかずが豊富でしかも安い、このスンデクッパブをお勧めします.
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以上、"風窓"web タカミ記(2008/Mar)