2013年4月ハンギョレ21 955号

‘バカ’になってしまった中年男子たち

 [2013.04.08 第955号]

以前 聞いたギャグをひとつ.
中年女性にとって最も必要なのは? まず、娘, 二つ目はお金, 三つ目は健康, 四つ目は友人だ.
では、中年男性はどうか? まず、妻, 二つ目は妻, 三つ目はワイフ, 四つ目は家内という.
年を取るほど、女性は夫から独立して人生 後半期を生きるけれど, 男性は正反対に‘妻依存症’が激しくなる.
妻が一日でも留守にすればでたらめなことになる.
それで“あなた, コムタン(註:牛のスープ)を作っておきましたよ”という妻の一言は、中年男性の胸をかきむしらせる.
‘コムタン’は夫に、妻の不在と, その期間に単独で生存しなければないことを意味する記号であるためだ.


≫ イラストレーション/ キム・デジュン

老いるほど進む ‘妻依存症’

また、年を取るほどママと娘の紐帯は深くなりながら互いに大きい意志となる.
これに反し、父と息子は深い情操的紐帯感を持つのは難しい.
せいぜい共に歳をとるという不憫さ程度であろう.
近い友人の父が肝臓ガン末期判定を受けた.
友人の傷心は大きい.
ところが、その友人が話すことは、“それでも不幸の中幸いだ.
母さんでなく、父なので.
母親が先に世を去れば、父をどうやって世話すればいいのか、まったくわからない”.
私たちの時代の父たちには申し訳ない話だが, 大多数の息子たちの心境は大きく違わないだろう.

私たちの父親たちは、経済的生存が至上目標で、家族の扶養が生の全部である時代を生きてきた.
それで、他人を配慮する方法も, 周囲を世話する方法も知らないまま、そのように孤独に年齢を重ねてしまった.
世話するのは徹底的に女性であり母親の役割だった.
男性は競争社会で疲れた魂の慰めを受けなければならない, 世話される‘客体’であった.
ところが、自身の経済的役割が寿命を終えると、男性はひたすら助けだけが必要な‘剰余’に転落してしまった.
周辺を見れば, 概して中年女性たちは年を取るほどより独立的で活発に自分の生活を維持していく. 健康ならば健康, 友人ならば友人など、積極的取り込んで管理する.
それで、同じ病気にかかっても女性の回復速度が速いといわれる.

職場生活の他にできることがほとんどない男性たちが引退後に新しい仕事を始めるのは容易ではない.
だが、女性は違う.
高齢化など、社会的変化はより多くの世話する側の労働を要求し.これと関連した働き口も増えている.
療養士, ベビーシッターなど.
それで、一定の労働能力と意志だけがあれば、経済活動も可能だ.
昨年基準で、韓国男性の平均退職年齢は53歳だ.
彼らの中の相当数は、職場を抜け出した生活を送ることを学んでいないベビーブーマー世代だ.
ソン・ホグン ソウル大教授の言葉通り, 60代と同じように、彼らもやはり経済的扶養を代価として、妻に精神的・心理的依存を してきてきたので 一人立ちが 不可能になった.


老年練習は‘世話する’の実践から

中年の男性たちは家族を扶養するという名目の下、世話するDNAを喪失して, 自身の面倒を見るやり方もなくした.
他人の世話ができる人は、自分の面倒の見方も理解する.
だが、世話する経験がない人々は、自分世話するやり方も知らない.
その結果、自立心, 自尊感も喪失していく.
経済的扶養を言い訳として情操的依存を当然だと考えてきた中年男性たち, それで引退後、まさに自由な時期になんにも出来ない‘バカ’になってしまった彼ら! これからでも家族と地域のために世話することを少しずつ実践してみてはどうか? より孤独にならずに済み,‘バカ’にならずに済むという話だ.

 

ハン・グィヨン ハンギョレ社会政策研究所 研究委員