[2010.01.15 第794号]
□ パク・ヨンヒョン
雪の重さ
雪のひとひらが地上に着陸する前, 空中から雪は価値中立的に降る.
どんな場所でも、誰にでも、平等に落下する.
そして、地上に着陸する時, 雪は各々異なる重さを得る.
都心の通りに落ちた雪は、軽くダンプトラックに積まれてどこかに片づけられる.
貧民街に積まれた雪は、寒波を防ぐ唯一の燃料である煉炭の配達を遅延させる程重く迫る.
スキー場の雪は、疾走の快感, 0.1gの重さだ.
地下鉄のドアを凍りつかせ、バスの車輪を捉える雪は、早い出勤のサラリーマンたちの愚痴ほどに重い.
学校の運動場に降った雪は、子供たちの夢のように澄んでいるものの、入試に閉じ込められた夢ほどの大きさと重さ, 恋人の肩に積もられる雪は、瞬間重力
1tの甘い重さ, 除雪責任者たちにとって、雪は膝の感覚を無くすシャベルの重さ, 子供たちにとって、雪は冷たいけれど柔らかい感じの重さ,
動くのが困難な老人たちにとっては人生の重さ, ホームレスのビニール天井の上に降る雪は鉛色の虚気と悪寒の重さ, そして、各々の重さ….
パク・デギ記者の肩に降りた雪は、ポータル検索順位を決定する権能を発揮し, 以前、世を去った‘慰安婦’キム・スナク
おばあさんの遺骨を抱く松の上にも、雪は恨みを払うかのように平和に降りた.
白い紙のように世の中を覆ったあの雪は、私たちの心のリトマス試験紙だ.
価値中立の雪を迎えて、私はどんな重さの雪をまず思い起こしたか? もう一度たくさん雪が降れば自問することだろう.
私の心は、どのように染まるのか.
<ハンギョレ21> 編集長 パク・ヨンヒョン piao@hani.co.kr
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