[2009.02.27 第749号] [共にする‘why not’]
現地の環境を破壊せずに原地人の生活に援助をあたえる‘公正旅行’に
□ イ・テヒ
以前の記事内容が気にかかった方達はこう尋ねるはずだ.
‘では、どのようにしろと?’
答える番だ.
国際民主連帯イマジンピースに助言を求めた.
‘公正旅行’がその答だと言う. 公正旅行?‘善い旅行’だ.
現地人の生と自然を破壊せずに、彼らの生に助けになることができる方法も考える旅行だ.
公正旅行は韓国式の用語だ.
この概念を初めて作った英米圏では‘道徳的旅行’(Ethical Travel),‘責任旅行’(Responsible
Travel)などの用語を使う.

≫
昨年12月末にイマジンピースが主催した公正旅行祝祭の最後のミーティングで参加者が非常に楽しく交流している.
彼らは“善い旅行は私自身を変え, 成熟した旅行は世の中を変える”と話す.
1988年、ロンドンで開始… 国内は進行中
公正旅行運動は1988年に英国ロンドンで開始した.
大規模観光地開発にともなう環境破壊と原住民共同体破壊に対する対策が必要だという認識から出発した.
ロンドンで作られた‘ツーリズムコンサーン’は、初期は西欧人の沒自覚な観光で破壊された東南アジアとアフリカの惨状を告発する活動に焦点を合せていた.
米国では‘グローバルエクスチェンジ’という反グローバル化団体が賛同した.
善い旅行を考える団体と共に旅行商品を企画する旅行社が列をなした.
彼らが作った商品を皆集めた‘responsibletravel.com’というインターネット旅行社も生まれた.
全世界の公正旅行に関する大部分の情報はここでさがすことができる.
ヨーロッパと北米の旅行者が利用できる公正旅行商品は数千種類以上作られている.
国内では惜しいけれど‘進行中’だ.
国内ではイマジンピースと国際民主連帯が第1世代公正旅行を率いている.
イマジンピースは活動家たちが自費で東南アジアとネパール等から韓国旅行の問題事例を集める活動をしている.
イマジンピースの公正旅行祝祭に参加した人々もインターネットにカフェを作って多様な情報を蓄積している.
国際民主連帯は公正旅行の大衆化のためのパッケージ旅行開発を開始した.
イマジンピースのイ・ヘヨン氏は“最も手っ取り早いのは、(一般の)パッケージ旅行に行かないことから始めればいいですよ”と、“現地の人が運営している宿泊施設と食堂を利用することが入門の第1段階”と話した.
イマジンピースは善い旅行を考える人々のための提案を作って公開している.
ここで、もう一度このような疑問が出ることもある.
“韓国人が, 韓国人が作った宿泊施設と食堂を利用する方が、より自然ではないか? 我国にとってもより助けにならないか?”
“現地人運営施設利用が入門第1段階”
国際民主連帯 キム・ギョン氏の回答だ.
“現地の自然が数万年間作ってきた風景と現地の人たちが数千年間作ってきた文化遺産を私達が楽しんだ代価は、現地の人たちに戻らなければないでしょう?”
それでも, このような質問にはちょっと困る.
“1〜2年かけて気持ち一杯お金を貯めて気分よく出発する海外旅行に、そのような悩みまでしなければならないのか?
私達は、札幌うどん(註:原文通り)が頭に浮かんだら直ちに専用機に乗って日本に行くような金持ちではないのに.” このような庶民境遇で共感する反論だ.
それでも、このように答えなければならないだろう.
“自分は一人でも, そちらに行く韓国人は数十万名になるのだから.”
国内公正旅行パッケージ第1号 昇った
中国 雲南省コースに申請者集まり
2月21日の仁川国際空港, 32人の韓国人がちょっと珍しい旅行に出た.
国際民主連帯が企画した‘雲南省 少数民族 体験公正旅行’参加者たちだ.
中国 雲南省の少数民族に会って来る8泊9日コースだ.
この旅行が意味あるのは、‘第1号公正旅行パッケージプログラム’であるためだ.
‘大衆化’のための試みであるわけだ.
これまでの国内公正旅行は、意識ある旅行者が各自でさがした情報によって行くやりかただった.
一種の専門家旅行だった.
今回の公正旅行参加者は、現地人が運営する民泊と食堂を利用し, 100%バスと徒歩だけで旅行をする.
今回の旅行を企画した活動家
キム・ギョン氏は“参加者が現地の少数民族民と共に彼らの伝統方式で魚もとらえて、現地人の祭りに参加する等、直接参加するプログラムを中心に構成した”としながら“現地人の生に私達が学ぶ現地密着型旅行”と紹介した.
国内にもこのような‘善い旅行’に喉が渇いた者が少なくない.
国際民主連帯は第1次公正旅行団に30人を集める予定であったのだが、100人を超える申請者が集まったという.
これに伴い、3月6日まで第2次旅行参加者を募集する.
<ハンギョレ21>は、第1次 雲南省公正旅行参加者の公正旅行体験記を紙面に紹介する予定だ.
‘イマジンピース’の公正旅行 ガイド 9
宿舎もガイドも現地人で
1. 環境を破壊しない旅行をしよう
飛行機利用は少なく. 使い捨て品は使わない. 電気と水を浪費しない.
タオルとベッドシーツをまた使う.
2. 生命に触れる旅行をしよう
象ショー, 虎ショー等、野生動物を捕まえて虐待する旅行プログラムには参加しない.
人を乗せるために、象は12年間鎖に繋がれて調練を受けなければならない.
そのようにして調練を受けた象は60歳まで人を乗せなければならないのだ.
3. 性売買をしない旅行をしよう
児童性売買はより一層!
4. 地域にとって助けになる旅行をしよう
現地人が運営する宿舎と飲食店を利用しよう. ガイドと講師は現地人を使おう.
5. 倫理的に消費しよう
公正貿易製品を買おう. 現地人が運営する小さな店では過度に値切るのをやめよう.
6. 関係を結ぶ旅行をしよう
現地の挨拶の言葉で十分で、歌と踊りを習おう.
7. 旅行する所の文化を尊重しよう
8. 感謝を表現しよう
現地人に‘ありがとうございます, すみません’と話そう.
‘韓国人はお金で何でも済ます’と考える 現地人が多い.
9. 寄付する旅行をしよう
旅行経費の1%を現地のスローガン・貧民団体に寄付してみよう.
路上の子供たちに1ドルを恵むよりは, 現地の子供と女性のために活動する団体に旅行経費の1%を寄付してみよう.
日本の平和運動団体である‘ピースボート’は、日本言論等の北朝鮮偏向報道に対抗して、北朝鮮を正しく見ようという趣旨で韓国-北朝鮮を行き来するクルーズ旅行をした.
米国の公正旅行団体であるグローバルエクスチェンジも、米国のキューバ経済制裁に抗議する、キューバ国境を越える旅行を米国市民たちと共にした.
イ・テヒ記者 hermes@hani.co.kr
|
|