2009.02.13 第747号] [共にする‘Why Not’]
キム・ジョンジュン、キム・ジュン インタビュー
□ チョ・ヘジュン
人は花より美しいという言葉は真実のようだ.
トップスターから中学生まで,
バレンタインデイに‘善いチョコレート’をプレゼントしようと、周りに話しかける美しい人々が<ハンギョレ21>に消息を伝えてきた.
まず、韓国放送月火ドラマ<花より男子>のキム・ジョンジュン(ユン・ジフ役)と キム・ジュン(ソン・ウビン役)が‘善いチョコレート’との愛に陥った.
彼らは“歩きながら眠る”という話が出回る程に息を継ぐ暇もない撮影スケジュールを縫って<ハンギョレ21>と電話インタビューをした.
イケメンだというだけでなく、考え方まで深い彼らを‘王子さま’と呼べないだろうか.
“バレンタインデイを公正貿易を考える日に”

≫韓国放送ドラマ<花より男子>の主人公 キム・ジョンジュン(左側)とキム・ジュン.
彼らはバレンタインデイを契機に、‘善いチョコレート’と公正貿易がよく知られるようになればいいと言った.
ハンギョレ資料
キム・ジョンジュンは電話を受けるやいなや、まず“こんにちは”と挨拶をした.
相手方を配慮する‘礼儀’が感じられた.
彼はカカオ農場で働くアフリカ コートジボアールの子供たちと公正貿易チョコレートを紹介した<ハンギョレ21>745号の記事を読んだという.
“疲れている時は、時々チョコバーを食べます. 記事を読んで、わたしたちがなにげなく食べるチョコレートなのに,
カカオを生産する国の子供たちはつらい労働をしているという事実を知りました.
食べる人々にとってはそのまま贈り物になることができますが,
その子供たちにとっては生計手段だということを知ると、チョコレートを‘安易に’考えてはいけないという気がしました.”
‘第2のチャン・ドンゴン’という仇名がついたキム・ジュンも記事を読んだという.
彼は“お腹がへった時に食べると力が出るチョコレートに、このような真実があるとは全く知らずにいました. 食べる時は甘い食べ物として,
気持ちを表現しながらやりとりするのですが, それが作られる過程を知って衝撃を受けました. なんとも妙な気分も沸いてきました”と言った.
チョコレートが子供たちの涙だという事実を知ってかなり驚いた様子だった.
キム・ジョンジュンは“バレンタインデイにチョコレートをプレゼントすることを誤った文化だと指摘する方達も多いのですが,
そのまま男女がチョコレートをやりとりする日ということではなく、他の意味を附与すれば良いですよ”としながら“この日を善いチョコレートをプレゼントしながら公正貿易の意味を噛みしめる日にしても良いでしょう”と話した.
キム・ジュンは“私をご存知である方達がこの記事だけではなく,
公正貿易の内容に神経をより割いてくれれば良いですね”としながら“簡単に買って食べる一般のチョコレートに比べると購入するのが面倒なこともありますが,
今回のバレンタインデイにも善いチョコレートをプレゼントするキャンペーンに賛同してくれることを望みます”と要請した.
自分のお金でチョコレートを買うにしても, 人を人として尊重して正当な労働代価を払いながら、公正になされた
取引なのかを考えてみようと叫ぶ二人のイケメン君の‘善い誘惑’だ.
実際, ちょっと笑ってくれるだけでも世の中の憂いがみな飛んで行くような気分にしてくれる彼らの‘善い誘惑’を拒否できる人がどれだけ居るかと思う.
この‘王子さま’たちは今後公正貿易を実践できるように努力するという‘善い欲’も出した.
キム・ジョンジュンは“公正貿易で取引される商品が他にも何があるのか、今後たくさん探したい.
(まだなじみが薄い)公正貿易という概念もたくさん知られて, このようなキャンペーンがたくさんできたら良いですね”と話した.
キム・ジュンは“知らなかったら、そのままでいただけですが,
食べ物に欠かせない砂糖やたくさん飲むコーヒーも公正貿易で輸入できるということを今回の機会に知ることになりました.
これからはこういう物を購入するべきです. 公正貿易情報ももう少し知っていなければならないので、インターネットで関連情報も注意深く探します”と話した.
記事を見てパンフレットを作った女子高生
世の中を変えてきたのは青少年だという言葉が話があっただろうか.
ないならば、今からでもそのような格言を作らなければという気がする程, 善いチョコレートを周辺に知らせるという奇特な青少年たちが少なくなかった.
明徳外高校2年である イ・ソヨン(17)さんは記事を読んで善いチョコレートを知らせるパンフレットを作って友人たちに配った.
記事内容と共に、“私達がもっとたくさん買うことで,
より多くの公正貿易製品が韓国に来るでしょう!”という自身の考えを書いたA4用紙一枚のパンフレットを見た友人たちの反応はまさに爆発的だった.
この学校の1・2学年の学生100余名が公正貿易チョコレート30万ウォン分を注文したのだ.

≫
<ハンギョレ21>の記事を見てパンフレットまで作って善いチョコレートを知らせたイ・ソヨン(二列目左側4番目).
“家で<ハンギョレ21>を定期購読しているのですが,
お母さんがチョコレートの記事を読んで、‘バレンタインデイの時に友だちがどっちみちチョコレートを買うのなら,
公正貿易のことも知らせて配送料を安くするためにも申し込みを受けて一度に注文したらどうかな’と提案されました.
私も公正貿易の概念は既に知っていたのですが, 実際に学校に行くことができない子供たちがいるという記事を読んで,
子供たちの写真を見たら、とても心が痛くなりました.”
彼女はパンフレットを作って、自身が活動する学校のフュージョンジャズサークル‘ブルーノート’の友人に会った.
“私達が始めてこそ、良い消費文化を作ることができるんじゃない?”というイさんの提案に、友人たちは頷き,
各自がパンフレットを持って自分たちの友人を訪ねた.
ただ二日間の広報だったが, ボーイフレンド・父・先生に善いチョコレートをプレゼントしようという学生達の心は熱かった.
このような姿を見た一部の教師も公正貿易チョコレートを注文した.
“知らない後輩からも‘公正貿易団体で活動しているのならば、私も一緒にできるでしょうか’というメールがきました.
どこかに所属するのではなく、自分たちがそれぞれ考えてやっているんですと返信したら, 自分も公正貿易を知らせる活動をするということでした.
このように、ひとりの実践が他のひとりの変化を作れば, 本当に世の中を変えることができるようです.
小さな実践ですが、公正貿易チョコレートを知ったことで、アフリカの子供達が勉強もできてもう少し良い環境で暮らすことの助けになれば良いと思います.”
イさんは明るい声で話した.
14歳のキム・ミンソン(京畿 議政府 中1)さんは公正貿易店‘巡礼’にたった.
さる2月4日朝6時30分、京畿
ポチョンの家を出たイさんはバスと地下鉄を何度も乗り換えて‘響き’‘美しい店’‘グル’などソウル安國洞一帯の公正貿易店を訪ねた.
正月にもらったお年玉でチョコレートだけでなく、コーヒー, 穀物, ジャムなどの公正貿易商品を6万ウォン分も購入した.
善いチョコレートを知らせるチラシも数百枚貰ってきた.
14歳ミンソン“エブライム, ごめんね”
キムさんは“記事に出てきたエブライムは私と同じくらいの年齢でした. 私はこのように良い暮らしをしているのに,
エブライムは学校に行くこともできないなんてあまりにも哀れです. なんだか申し訳ないです”と話した.
それとともに、“昨年の夏休みの時に多文化キャンプに参加した時会った移住民の友人たちも思い出しました. モンゴル,
ネパールなどから来たその友人たちと三日間共に送りながら‘違う人’という考えは起きませんでしたよ.
エブライムもその友人たちや私と全く同じなのに…”と、胸に痛みを感じた.
キムさんは公正貿易チョコレートを“温かいチョコレート”と呼んだ.
“スーパーマーケットで売っている○○チョコレート, 信じて買って食べていたのですが, こんなことが行われてきたのを知って情けないです.
これからはそれを買って食べられないかもしれません.
その代わりに、カカオ生産地域の子供たちを学校に送ることができる温かいチョコレートを食べることでしょう.”
まだバレンタインデイにチョコレートを贈りたいボーイフレンドはいないけれど, キムさんは今回買ったチョコレートを家族と共に食べるという.
学校が始まったら、友人たちに対しても公正貿易の話をするつもりだとも.

≫ 新聞記者になって公正貿易を知らせる記事を書きたいというキム・ミンソンさん.
<ハンギョレ21> ユン・ウンシク記者
キムさんは‘響き’でチョコレートの包装を手伝うというボランティアもした.
“響きは注文が殺到して非常に忙しいのですが, いまは休みなので助けてあげることができます.
家の近くのスーパーマーケットでも公正貿易チョコレートを簡単に買って食べられるようになるには,
それを買う人が多くならなければならないでしょうから、私が手伝うのです.” バレンタインデイが過ぎても, 2月20〜21日 ポチョン市
コモ貯水池で開かれる‘正月祝祭’時に公正貿易店から貰ってきたパンフレットを配る考えだ.
新聞記者になるのが夢というキムさんは、“後で新聞記者になったら、公正貿易と関連した記事を書いてみたいですよ.
公正貿易が広く知られれば世の中が温かくなるでしょう”と目を輝かせた.
青少年が出てきているのに、大人がじっとしていることができるだろうか.
昨年から公正貿易運動を繰り広げている長老神学大
大学院のサークル‘善い消費運動チーム’は、この学校と教会を中心に‘善いチョコレートで愛を’というキャンペーンを繰り広げてきた.
彼らは、2月4〜13日に自分たちが作ったチョコレート関連動映像をインターネットカフェ, クラブ, ブログ等を通じてオンライン広報活動を繰り広げる.
12〜14日には<ハンギョレ21>記事をはじめとする善いチョコレート関連資料を加工して作ったパンフレットを持ってソウル明洞・大学路・新村などで路上広報活動を繰り広げる計画だ.
ソウル ノウォン教会と京畿 アンヤン第一教会では、教会に常時公正貿易チョコレートを準備しておいて信徒たちに販売する予定だ.
神学大, 教会も販売
善い消費運動チームのチョン・ソンヒ伝導師は、“公正貿易は結局‘倫理的な消費’をしようということです.
教会は最も倫理を強調する所ですから、公正貿易を知らせる運動をするのは自然だと考えます”としながら“バレンタインデイを契機に、善いチョコレートがよく知られて、公正貿易運動もアクティブになれば良いですね”と話した.
チョ・ヘジュン記者 zesty@hani.co.kr
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