2004年10月ハンギョレ21 529号

コンドームよ、姿を見せて
2004年10月07日 第529号

コンドームよ、姿を見せて
韓国最初のコンドーム公益広告 空中波放送開始…‘凶物’認識のために直接姿を見せられなくて


□ シン・ユン・ドンウク 記者 syuk@hani.co.kr

いよいよコンドームが放送にデビューした.
韓国最初の、コンドーム使用を推奨する公益広告が放送を始めたのだ. 韓国エイズ退治連盟, 疾病管理本部は<文化放送>と共同でコンドーム公益広告を10月1日から文化放送を通して送りだしている.
コンドーム広告は一ケ月間60回放送される予定だ.


奇抜なアイデア‘ひじ鉄’を食らう理由


△ 最初に空中波に乗ったコンドーム公益広告.コンドームの姿は見せない
.
キム・フンス 韓国エイズ退治連盟 広報部長は、“日本はもちろん中国でも昨年からコンドーム公益広告が放送され始めた”としながら“むしろ、時遅しという感がある”と話した.
コンドーム公益広告は、空中波のみだけでなくケーブル放送, 地下鉄・バスの移動式テレビでも放送される. コンドーム使用推奨広告と一緒に公益ポスターも作られて配布中だ.

最初の公益広告は3ケ月の産苦の末に誕生した.
エイズ退治連盟側は製作過程で‘困難’は少なくなかったと明らかにした.
まず、放送社が冷淡な反応を見せた.
キム・フンス エイズ退治連盟 広報部長は、“他の放送社はコンドーム広告が時期尚早だと難色を表明した”としながら“やっと文化放送側がキャンペーンに同意して電波に乗ることになった”と話す.
広告製作過程は幾重にも重なった山脈越えだった. 広告アイデアを決定するだけで2ヶ月がかかった. 輝くアイデアがあふれ出たが、‘ひじ鉄’を食らうのが常だったのだ. 例えば、アニメーションを活用してコンドームと人がPK合戦を繰り広げるというアイデアもあった.
コンドームがPKで勝利する姿を通して、コンドームの安全性を強調する内容だった.
おもしろいアイデアだったが、コンドームが直接登場するという理由で製作案としては採択されなかった.
コンドームの実物はもちろん、キャラクター化されたコンドームも‘凶物’とみなしたためだ.
結局、コンドームを直接登場させずに, 間接話法を利用する広告案が採択された.
現在、放送に乗っている諜報員の方だ.
広告の初めの場面で、男女諜報員が‘接触’をする. 閑静な公園のベンチだ.
女性諜報員が尋ねて、男性諜報員が答える.
“生年月日は?” “1981年6月5日.
” “現在の規模は?” “全世界感染者4千万人.” (…) “韓国は?” “毎日 1.7名ずつ発生.” “それなら、対策は?” この瞬間、男性諜報員が返答の代わりに携帯用コンドームの箱を取り出して女性諜報員のノートパソコンに載せる.
最後に、“韓国はもうエイズの安全地帯ではありません”というアナウンスと共に、‘エイズ予防はコンドームで’という字幕が浮かぶ.


コンドームを友人のようなイメージで表現してこそ


△ 保健福祉部などのコンドーム推奨ポスター. コンドームに対する否定的認識が払拭出来ない状況でコンドームを過度に秘密めいて描いたという指摘が高い.

広告を見たキム・某(33)氏は、“空中波でコンドーム推奨公益広告を始めたことだけでも重要な進展”としながらも、“広告を見たら、危険なエイズ, 陰湿なコンドームというイメージが強く残る”と惜しんだ.
コンドームを私たちの健康を守ってくれる友人のようなイメージで表現するのに失敗したということだ.
‘コンドームのないコンドーム広告’についての惜しみも残る.
コンドームに対する否定的認識の壁に遮られて、コンドーム使用推奨広告でコンドームを見せていないのだ.
製作を共にしたキム・フンス部長も“まだコンドームがどのようなものかも知らない国民さえ少なくない”としながら、“コンドームを見せるだけでも大きな広報効果があったはず”と惜しんだ.
広告に対する事後審議も残っている.
コンドームは商業広告禁止品目だ.
医薬品として分類され、広告が原則的に許されない.
だが、今回のコンドーム広告は‘公益’広告なので電波に乗ることができた.
だが、公益広告であっても事後審議を受けなければならない.
放送審議委員会の審議結果によって、来年にもコンドーム広告が続けられるかどうかが決定されるのだ.
2度目の広告ではコンドームが審議の壁を越えて, 暗い箱を飛び出して光明をさがすことができるだろうか?