2002年2月ハンギョレ21 398号

“民営化にブレーキを!”
[ 問題追跡 ] 2002年02月27日 第398号

“民営化にブレーキを!”

鉄道・発展・ガス労組 ゼネスト極限対決直前で妥結, 本格春闘の序幕
さる2月25日、史上初の基幹産業ゼネストを強行した鉄道, 発電, ガスなどの3公共労組組合員にとって、金大中政府になってからの時期は常時‘ストライキ前夜’のようなものだった.
もちろん、このような状況の真ん中には、政府が構造改革の一つとして推進してきた国家基幹産業民営化が置かれている.
事実、終盤に控えていた民営化は、現政権が推進してきた構造調整の最後の手順だといえる.
この民営化をめぐって繰り広げた労・政間の対立が、最後にはゼネストという極限対決を呼び起こしたのである.

鉄道, 96年から6千余名縮小
写真/民営化をめぐった労・政対決は'誰のための民営化なのか'という論議から始まった.ストライキ初日の地下鉄風景.(ハンギョレ キム・ジョンホ記者)

民営化をめぐった労・政対立は、2000年末に韓国電力労組が民営化反対を掲げてストライキを宣言しながら本格的に火がついた.
政府は当時, ストライキにもかかわらず、電力産業構造改編法が電撃処理されると、民営化作業が急流に乗ることとを見て知った.
しかし、今回の戦いの主力である鉄道労組の前で、民営化はまたブレーキがかかった.
鉄道を中心に、3労組が昨年秋‘国家基幹産業民営化阻止のための共同闘争本部(以下 共闘本)’を設けて、連帯ストライキ待機状態に入っていたためだ.
共闘本は、民営化関連法案が想定される場合、即刻ストライキに突入することを既に方針としていた.
一段落ついたように見えた電力側も、5発電会社労組がまた売却撤回を持ち出しながら戦いが再燃されている様相だ.

現在、共闘本は △民営化及び海外売却撤回 △公共部門人材縮小中断及び充員 △民営化に対する対国民TV討論実施などを掲げている.
しかし、民営化に対する政府の原則は揺がない.

“民営化及び売却撤回は、決して受け入れることができない”と線を引いたのだ.
特に政府は、今回のストライキがワールドカップと二大選挙を前にして、今年の労使関係の是非を判断するという点で強硬対処を繰り返し明らかにしている.

労組でも、他に選択する余地がない状態だ.
政府が 一方的な民営化を推進する過程で、現場の不満が広まっていて‘民営化阻止’という一本道を走らざるをえない境遇だ.
ここには、去る4年間の構造調整が労働者ばかりに苦痛を与える方式でなされたという労働界の深い憂憤も敷かれている.
鉄道の場合、民営化のための事前作業として、去る96年から全人材の20%を超える6千余名が縮小された.
このように無理な人材縮小で、昨年、鉄道労働者34人が過労などで亡くなった.
鉄道労組が24時間交代を3組2交代制に変えようと要求したのには、このような背景が位置を占めている.

今回のゼネストは、本格的な春闘突入の序幕でもある.
労働界は今回のストライキを始め、週5日勤務制全面実施などを要求しながら、対政府攻勢の手綱を締めていく方針だ.
特に、今回の‘民営化抵抗’闘争を推し進める一方,“現政権にはこれ以上期待することはない”という幅広い現場感情を土台として政府を圧迫していくという計算だ.
このように、労働界と政府が一寸譲歩もない平行線を走っているが、まさに、火種は国会に移っている.
鉄道及びガス民営化関連法案が、現在国会に上がっているためだ.
だが、労・政間の鋭い対立局面で政治圏も状況伺いにばかり及々としながら、法案処理は遅れている.
民営化に対する政策混線が持続する渦中へ、労組がゼネストを打って乗り出したわけだ.
共闘本は“今回の臨時国会での法案処理は川を越えたが、いつでも民営化法案が国会の常任委で処理されかねない”としながら“政府が民営化案自体を強行しない限り、戦いは持続せざるをえない”と話した.

労・政間 '説得力の戦い'

政治圏も明確な立場を整理できないことで見えるように, 今回の戦いは‘なぜ, 誰のための民営化なのか’という論議から始まっている.
政府は、民営化で国家独占にともなう非効率をなくして、公企業等の累積赤字を払いのけることができるという論理を展開している.
しかし、民営化は‘社会的性格’をもった産業を‘私有化’する危険な発想だというのが、労組側の判断だ.
公共領域を民間資本の利潤追求空間に変質させるということだ.
鉄道労組は、“鉄道が民営化になれば、原価対応運賃を確かめる時、料金が40%以上上がらざるをえない”としながら、“その上、民間資本は赤字路線を縮小, 廃止するはずで、民間資本の利潤動機によって、サービスは大きく落ちるだろう”と話した.
市場競争原理導入を通した経営効率化とは、巨大民間資本の腹だけをふくらませることだ.
放漫な経営と天下り人事で汚された公企業改革が必要だという点は、労組も認める.
しかし、民主労総公共連盟 キム・チョルウン教育宣伝室長は、“構造改編の処方が必ず民営化であるべきだろうか”としながら“民営化しようとするなら、民間資本が飛び込むことができるように政府が利潤を保障しなければならず、このために国民が払った税金の相当部分が民間資本に流れていく”と話した.
結局、ゼネストを叫んだ民営化論議は、労・政間‘説得力の戦い’の様相を 帯びている.
労組が民営化に対するTV討論を提示したのもこのためだ.
共闘本は“国家が国民にあたえるサービスという点で、基幹産業の赤字は‘社会的赤字’”とし、“このような赤字は積まれるほど望ましい側面もある”と話した.

ジョ・ゲワン記者 kyewan@hani.co.kr