(写真/左側から
イク・リョンイ, ジョ・ヤクゴル, ウ・ホム, キム・ジョンソブ,
キム・ジャクガ)
メーデー. 警察が民主労総だけを注視している間、アナキスト(無政府主義者)の奇襲があった.
ソウル市内のあちこちでテロが行われた? とんでもない.
ただ、彼らは‘亡国のアナキストよ,
私たちは交わろう’というスローガンを掲げて祝祭を繰り広げただけだ.
アナキズムとメーデーは、ちょっと馴染まないようだと暗にたずねてみた.
“メーデーとは、マルクス主義者の独占物ではないですよ.
疎外階層,
貧困階級に関心のある世界人が、共に祝祭を繰り広げる日でしょう.
あらゆる抑圧に反対するアナキスト達こそ、この日に本当に似合う人々なんです.”
この祝祭を企画した、ジョ・ヤクゴル(28・仇名)氏の返答だ.
祝祭は4月29日から三日間行われた.
最初の日の行事は弘益大前の公園で行われた‘物々交換’.
“果してお金で売り買いすることだけが、唯一の経済なのだろうか?”という問いを実践するための企画だ.
反応もかなり良かった. 金銭交換機, 人形,
コンドーム等、多様な物が交換されただけでなく,
偶然通り過ぎた人々も、大きな関心を見せた.
ハン・ギョンエは、アナキズムに関する小冊子を積んだ.
ヤクゴル氏は、“誰が持っていくだろうかと思った50余冊の本が一冊も残らず
消えた”としながら、“今後は、毎月最後週の土曜日に物々交換行事を繰り広げたい”と話す.
翌日の行事は、パンクバンドの公演. 弘益大前のクラブ
‘スラッガー’で 夕方7時から祝賀公演が行われた.
サムチョンキョユッデ(註:彼らのサウンドファイルはこちら), スキンポップス
等の‘政治的パンクバンド’と呼ばれる五チームが参加した. 100余名のアナキスト(あるいは支持者)たちが非常に楽しく踊って歌って、“国家拒否,
資本主義反対”を叫んだ.
終わった後には、イベントを繰り広げて一晩中道を練り歩いた.
いよいよ、5月1日. 明洞聖堂で集会が開かれる日だ.
行事予定時間の午後2時になると、人々が集まる. 10余名.
数字は少ないけれど、20代の女性から大学院生,
七十歳のおじいさんまで、構成員が多様だ.
それほど、アナキズムに対する解釈も色々だ.
“そのまま、個人的な自由を表現するものでしょう.”
“学生運動をしていた時も、その中で抑圧をうけていました.
でも、アナキズムにはそのようなことが全くないですよ.”
“抑圧的な資本主義秩序を変える、唯一の代案です.”
国際アナキスト連合(IAL)の旗が揚がって, 人々がますます増える.
20余名.
予定を変えて、行事場所を‘非正規職労働者集会’が開かれるチョンミョ公園に移すことにする.
もう少し多くの人々に会うためだ.
宣伝物でまとまって取り込んだ、彼らの手で、この国のアナキズムはまた息をふきかえし始める.
数十年間の誤解と無知を解きつつ.
シン・ユン・ドンウク記者
syuk@hani.co.kr
ハンギョレ21 2000年 05月 11日 第307号 .
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