これまでの関連記事- ‘プロ奴隷’たちの人間宣言!/ ‘選手協’
解決糸口見える
プロ野球委・球団と選手団体の拮抗した力比べは、いつまで持続するか
(写真/"選手協
設立を9月に先送りすれば、2軍選手は皆切られる."
選手協議会の選手たちが事務室で対策会議をしている)
ソウル 瑞草区 バンポ洞にあるプロ野球選手協議会(会長
ソン・ジンウ)
事務室は、いつもボランティアメンバーで活力があふれている. 10代から30代に達する闊逹な性格のこの野球狂たちは、お互いに‘様(ニム)’という呼称を付けて、夜遅い勤務も苦にしない.
選手協は、さる1月22日の創立以後、4日過ぎて家賃月500余万ウォンの事務室を得たのに続いて、まもなくインターネットで職員3名の採用公告を出す予定だ.
隙のない利益団体の外形を揃えるわけだ.
バンポ洞からクルマで10分の江南区 トゴク洞
韓国野球委員会事務室に行ってみよう.
サンバンウルの座礁で、今年は7球団での荒涼な開幕戦になりかねないと憂慮したが、国内財閥順位4位のSKが第8番目の球団として頭を押し上げた.
パク・ヨンオ野球委総裁, イ・サングク事務総長等の首脳部は、SKの縁故地問題等、部創立条件調整のために、球団社長団と絶えず接触している.
ある瞬間には大声が響いたり、また、愚痴の混ざった溜息が溢れでる時もある.
さる1月22日以後、プロ野球を強打した選手協事態の二当事者の歩みは、このように極めて正常軌道を走っている.
仲裁にたった参加連帯等の市民団体や選手協代表が、対話要求のために野球委を訪問しても、雰囲気は火気ぼうぼうだ.
野球の先後輩の間である、野球委幹部や選手協会員の対話で問題を解決するべきだということには意見の違いはない.
(写真/韓国野球委員会は、放送討論会で労組を卑下する発言で物議をかもすこともした.
イ・サングク事務総長が公開謝罪, 合意文を読みあげている)
'対話で解決'
雰囲気にも、意見の差を縮められない
それなら、今シーズン開幕前までに大きな傷なしで選手協のこんがらがった糸巻きがほどけるだろうか.
不幸にも解答は‘いいえ’だ.
現在まで、二当事者は選手協創立当時の立場をそのまま維持して、拮抗した力比べだけをしている.
もちろん、パク・ヨンオ野球委総裁が話した“プロ野球の門を閉める”というような極端な対立よりは、対話を通した解決策に多少重さを移したことが違う点だ.
野球委の立場は、来る9月以後、選手たちが民主的手順により選出した代表で協議体を再び作った場合、これを認めるということだ.
これは、野球委がさる1月29日、新聞広告を通じて“代表性がない現選手協議解体”などを主張して明らかにした‘譲歩案’とほとんど同一だ.
この案は、選手たちがキャンプから帰ってくる3月初めに、民主的手順によって代表団を再構成しようという、選手協側の修正提案とは、表から見ると時期だけが違う.
このために仲裁にたった市民団体実務者たちは、合意案抽出に自信を見せたりもした.
しかし、お互いの内心をながめると、問題は簡単ではない.
事態解決を難しくしている核心は、野球委と各球団が、名実共に選手団体を認める意向がないというところにある .
各球団が9月以後認定してくれるという協議会も、小学校のことに例えれば、言うことをよく聞く班長たちの集りにすぎないというのが、選手協側の見解だ.
一般選手の参加を封鎖し、御用組織に変質するしかないということだ.
野球委側が9月以後に固執する理由も、それほど説得力がないように見える.
野球委は、“昨シーズンが終わった後、球団別に主将を選んで選手協の代表性を置いたという争いの素地があるため、今シーズン後に新しく選出しよう”と話す.
また、日程上、3月8日米国ハワイ
キャンプからサンバンウルの選手たちが帰国すれば、直ちに11日、オープン戦開幕につながり、物理的に選手総会を開くのが難しいという現実論も付け加える.
この外に、SKのプロ野球参加が決定された以上、一旦プロ野球を正常軌道にあげた後、選手協をまた作るべきだというのが野球委側の主張だ.
しかし、選手協側は、時期を遅らせなければならないこの3種の主張を即納得するのは難しいと話す.
選手協が主張する集いは性格が違って、総会を開くには半日もかからないというのが彼らの考えだ.
その上、プロ野球発展論も、SKが既に参加を決定した以上、もう何を待つというのかと反駁する.
結局、9月以後に選手協を認めるというのは、選手協瓦解を貫徹するための方便に過ぎないというのが、選手協の解析だ.

選手協副会長のヘッテ ヤン・ジュニョク選手は、“9月に設立を先送りする場合、スター選手はどうかわからないが、10余名の2軍会員たちは、その前にみな切られる”と断言する.
彼はまた“現選手協代表団は法的に問題がない総会を経て、会員が直接選出した”とし、“代表性に問題があるという主張には無理がある”と話した.
野球委と各球団も、退くことができない立場だ.
イ・サングク野球委事務総長は、“選手協を認めるということは、ほとんど全部を出してやったことなのに、これ以上何を譲歩するのか”と反問した.
彼はまた、“選手協が各球団社長団を法律違反者だと言っている状況では、交渉の余地はない”と話した.
選手協会員をシーズンに参加させることができないし、選手協がこれに異義を提起するならば、法廷で争うしかないということだ.
市民団体, 規約改正を明示した仲裁案用意
それなら、結末は破局だけか.
闘争を継続してきた選手協はもちろん、野球委と各球団さえ選手協会員が今年プ レーができない最悪の事態は防止すべきだというのに共感する.
事実、 パク・ジョンテ マ・ヘヨン ムン・ドンファン(以上 ロッテ)とソン・ジンウ(ハンファ)がプレーしない、この二チームの試合を誰が見ようとするだろうか.
そして、各
チームの古参選手が不利益を受けているのに、脱退選手がすべての力を尽くして、グラウンドを取り繕うことができるだろうか.
このような極端な事態を防止するためには、まず葛藤の二当事者が胸襟を開くべきだというのが野球界の見解だ.
さる8日、選手協を来る3月に再構成しようという仲裁案を提出して、野球委から肘鉄砲をくらった市民団体も対話を通した事態解決努力をあきらめないでいる.
パク・ウォンソク参加連帯
市民権利部長は、“選手に不利な規約を改正するための制度改善委員会を発足するならば、選手協構成時期は9月以後に先送りしようという案をまもなく提示する計画だ”と話した.
彼はこういう内容を骨組みにした第2次仲裁案を15〜16日頃、再提出した後で野球委と各球団を説得するという腹案だ.
選手協側は、これに対して一旦肯定的な反応を見せたが、野球委と各球団はまだ不動の構えだ.
このような剛性反応には、20余日間の各球団の執拗な懐柔作業で、選手協会員数が75人から20余名に減ったことも影響を及ぼしている.
カン・ソンマン記者/ ハンギョレ体育部
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